僕は立ち尽くしていた。
「明」
そう言ってから、与陽は僕を抱き寄せた。
「与陽………」
僕は彼の名前を呼んだ。
与陽は僕を優しく強く抱き寄せてた。
存在がいるかを確かめるように。
「苦しいんだけど、与陽」
「だって……一秒でも会いたくて」
「……与陽。僕、ドーナツ好きなのは丸だか
らなんだ」
僕は与陽から少し離れて、彼の胸に手を当
てて、向かい合う。
「丸って?」
「安心するんだ。丸が」
「なんで?」
僕は下を向いてから、恥ずかしそうに口に
する。
「……それは……小さい頃からバツって言わ
れてきたから。ある時、丸の形をしたドーナ
ツを見た時に心が安心したんだ。それから、
バツって言われる度にドーナツを買ってた。
買いすぎて、大変なことになったことはある
けどね」
僕は与陽の目を見ないように床を見て、言
っていたので顔を上げるのにためらった。
「明。顔上げて」
そう言う与陽にゆっくりと顔を上げる。
そこには目の前に与陽がいた。
「なんでバツって言われるんだ。そんな言わ
れることしてないだろう」
僕の顔を両手で包むかのようにした。
与陽の手は相変わらず温かい。
「明」
そう言ってから、与陽は僕を抱き寄せた。
「与陽………」
僕は彼の名前を呼んだ。
与陽は僕を優しく強く抱き寄せてた。
存在がいるかを確かめるように。
「苦しいんだけど、与陽」
「だって……一秒でも会いたくて」
「……与陽。僕、ドーナツ好きなのは丸だか
らなんだ」
僕は与陽から少し離れて、彼の胸に手を当
てて、向かい合う。
「丸って?」
「安心するんだ。丸が」
「なんで?」
僕は下を向いてから、恥ずかしそうに口に
する。
「……それは……小さい頃からバツって言わ
れてきたから。ある時、丸の形をしたドーナ
ツを見た時に心が安心したんだ。それから、
バツって言われる度にドーナツを買ってた。
買いすぎて、大変なことになったことはある
けどね」
僕は与陽の目を見ないように床を見て、言
っていたので顔を上げるのにためらった。
「明。顔上げて」
そう言う与陽にゆっくりと顔を上げる。
そこには目の前に与陽がいた。
「なんでバツって言われるんだ。そんな言わ
れることしてないだろう」
僕の顔を両手で包むかのようにした。
与陽の手は相変わらず温かい。



