僕は目を丸くて、与陽を見る。
「なにしてんだよ」
「なにしてるって。今、お勧めのドーナツ屋
教えてるとこだけど……」
僕は片手で携帯を持ち、後ろにいる与陽に
ボソッと言う。
「…それって今じゃダメか?」
男子クラスメイトに与陽は問いかける。
「え? 俺。いや、急ぎではないけど……」
「じゃあ、いいよな、明借りて」
「あ、うん、いいけど…」
与陽は右手に僕の手を掴んだまま、男子ク
ラスメイトを睨むように言い放つ。
「あと、これ以上、明とは仲良くならないで。
明のいい所ばかり知り過ぎないで!」
与陽はこっそりと男子クラスメイトに耳打
ちをしていた。
男子クラスメイトははぁと首を傾げていた。
なんて言ったのだろう。
僕は首を傾げていると、与陽は行くよと言
って、走り出した。
「え? あ、うん」
僕は返事をしてから、男子クラスメイトに
ごめん、またねと言って手を振った。
「あのさ、与陽。なんでいんの。僕行こうと
思ってたのに」
「待ってたけど…こないから。明の教室来て
みたら、あの男子と話しやがって。俺を想っ
てんじゃないのかよ」
与陽は廊下の真ん中で立ち止まり、僕を見
「なにしてんだよ」
「なにしてるって。今、お勧めのドーナツ屋
教えてるとこだけど……」
僕は片手で携帯を持ち、後ろにいる与陽に
ボソッと言う。
「…それって今じゃダメか?」
男子クラスメイトに与陽は問いかける。
「え? 俺。いや、急ぎではないけど……」
「じゃあ、いいよな、明借りて」
「あ、うん、いいけど…」
与陽は右手に僕の手を掴んだまま、男子ク
ラスメイトを睨むように言い放つ。
「あと、これ以上、明とは仲良くならないで。
明のいい所ばかり知り過ぎないで!」
与陽はこっそりと男子クラスメイトに耳打
ちをしていた。
男子クラスメイトははぁと首を傾げていた。
なんて言ったのだろう。
僕は首を傾げていると、与陽は行くよと言
って、走り出した。
「え? あ、うん」
僕は返事をしてから、男子クラスメイトに
ごめん、またねと言って手を振った。
「あのさ、与陽。なんでいんの。僕行こうと
思ってたのに」
「待ってたけど…こないから。明の教室来て
みたら、あの男子と話しやがって。俺を想っ
てんじゃないのかよ」
与陽は廊下の真ん中で立ち止まり、僕を見



