片手で丸を作って


僕の部屋は割とキレイにしていると思う。

週一回は掃除機をかけて、一週間分の洗濯物を洗って、干して、乾いたら、畳むの作業をしている。

 ゴミ箱にあるゴミをまとめて捨てる。

 そういう風に自分の部屋を整えていく。

「うわぁ、なにこれ」

 壁にかかれている写真を指をさして、与陽はなにこのドーナツと聞いてくる。

「これは駅前にあるドーナツ屋で撮った写真。これとこれは映えるって話題になっていたドーナツ屋に行ったんだ」

 下まであるドーナツの写真を両膝を屈めて、与陽は興味津々に見ていた。

 与陽は立ち上がり、僕は紅茶を出そうと台所にいたので僕の方へ向いていた。

「…ほんと、来てよかった。こんな部屋見られて幸せだわ」

「与陽。何言ってんの。こんな部屋どこにでもあるし、ドーナツの写真だって僕の趣味だ
し」

 紅茶のパックを棚から取り出した。

「どこにもないよ。明だけの部屋だ。ドーナツだけじゃない」

「そうかな。普通だと思うけど」

「普通じゃないよ。ねぇ、明」

 与陽はそう言いながら、僕の方へやってき
た。

「そうかな?」