片手で丸を作って

 それとも、もう僕に飽きちゃった?

 僕はため息を吐いて、テレビ画面を切ろうとボタンを押したときに、インターフォンが鳴った。

 ピンポーン ピンポーン

 僕は学校から近い学生寮に住んでいるので、一人暮らしだ。

 ここに住んでいるのを知っているのは朔と家族のみだ。

 今日はどちらとも来ない。

 来るときは連絡がくるはずだから、誰だろう。

 ビデオ通話を切らずにインターフォンが鳴ったのでドアを開けると、そこには与陽がいた。

「…与陽! なんで僕の家知ってるの」

 与陽が僕の家に来た。

 自分の家から走ってきたのか息切れをして、僕の家まで来てくれた。

「ハァハァ。直接言いたくて。場所は朔から聞いた。友達が朔の連絡先知っていて、そこから。それから急いできた」

「直接来なくても、通話で言ってくればいいのに」

 僕たちは玄関先で話していた。

 入るのか入らないのかと思っていたら、与陽から声を発した。

「入ってもいい? あ、それとも、入らない方がいい?」

「いいよ、入って」

 僕は扉を大きく開けて、僕の部屋に招き入れた。

「綺麗にしてるな」