この思い出に鈴蘭を

先輩とのやり取りは続いているがどこかお互いぎこちなさが残る。

こんなことになるなら気持ちなんか伝えるんじゃなかった。

あの日から一ヶ月が経とうとしている、私は魂が抜け
たように元気がない。

何を食べても味がしない。何も楽しくない。学校に行くのもやっと。

瑠奈にも心配されてばっかり。

「これが失恋か」

1人でそんなこと呟きながら朝食を食べる。

「早く食べんと遅刻するよ?何ぼーっとしとん」

私を急かす母。

前だったら私が辛そうにしてたら話聞いてくれたのに。

今では光輝のことばっかり。

私は塾なんか通わせてもらったことないし、朝起こされる時も光輝は優しく起こしてもらえるのに私の時は怒鳴ってばっか、
私ってみんなから必要とされてるのかな。

余裕ないな自分

そんな劣等感を抱きながら学校へ向かう。

「ほんと最近元気ないね、先輩のことなんか忘れて次の恋さがそーよー」

「瑠奈は相変わらず元気だね〜。今の私にそんな余裕ないよぉ。」

やっぱり私の心の支えは瑠奈だ。

もし、瑠奈がいなかったらきっと今の自分はいなかったと思う。

瑠奈がいてくれてよかったって本当に心からそう思う。

「ねえ瑠奈ならどうする?
例えば好きな人に諦めてって言われて、諦めてくれたらこれからもずっと友達でおれるよって言われたら。」

「えー、何その質問。私ならー自分の気持ちに正直になるかな!」

瑠奈のその答えに私は深いため息をついた。

「やっぱりそうだよねー。先輩に遠回しに諦めて欲しいって言われた。」

「まじ?優奈はどうしたいの?」

「先輩とは今まで通り一緒にいたいけど、好きだし付き合いたいって思ってる。」

「諦めきれないんだったら自分の気持ちに正直になるべきじゃないかなって思うよー。」

やっぱり私先輩のこと好きだよ。

気持ちに嘘なんかつけない。先輩会いたい。

その日の夜先輩にメッセージを送った。

「明日会えますか?」