この思い出に鈴蘭を

「裕也先輩〜」

私はすぐに裕也先輩にメッセージを送った。

1人じゃどうにかなってしまいそうなくらい、胸が締め付けられたから。

「どした?」

すぐに返信が来た。

「大地くんから連絡きた。」

するとすぐに裕也先輩から通話がかかってきた。

「もしもし、急にどうしたの?」

「なんて来たの?」

私の問いかけに裕也先輩は少し考えてそう言った。

私は先ほど大地くんと話したことを少しだけ裕也先輩に話した。

「それで、優奈ちゃんはどう思ったの?」

裕也先輩の言葉に私は更に胸が締め付けられた。

どう思った、正直にいえば嬉しかった。

戻りたい、そう思った。

「うざかったー、今更何?って感じだよ笑」

私はそう答えた。

大地くんのことを貶してないと平然を装えない、自分が心底腹が立つ。

「ほんと?」

裕也先輩が今までないくらい、心配そうにそう問いかけた。

「本当ですよー!なんでそんな気にしてるんですか!」

「だって、俺も優奈ちゃんのこと、」

裕也先輩はそう言い、途中で黙り込んでしまった。

「え?私のことがどうしたんですか?」

「やっぱりなんでもない笑」

「えー!気になるよー!なになに?言ってよ!」

その言葉に少し考えている様子の裕也先輩がゆっくり口を開いた。

「じゃあ、今度会えるかな?」

その言葉に私は少し戸惑ったが、裕也先輩となら会ってみたい。

そう思えた。

「大丈夫ですよ!じゃあ今週末とかどう?」

「そうしよう。お昼くらいに家まで迎え行くから場所教えてね」

「お迎え来てくれるんですか?」

「もちろん」

「じゃあお言葉に甘えて!楽しみにしてます!」

「俺も、急に通話かけてごめんね。俺今からお風呂入るからちょっと切るね。」

「はーい!」

そう言い私と裕也先輩は通話を切った。

流れで裕也先輩と会うことになってしまった。

何話されるんだろう。

少し緊張するが、久しぶりに学校以外で外に出るから楽しみだな。

明日も学校だし、私はそろそろ寝ようかな。

そう思いベッドに潜り目を瞑った。

朝起きていつも通りの時間に家を出る。

そしていつも通りに教室のドアを開ける。

「おはよー!優奈!」

「おはよ!佳穂!」

いつも通りの挨拶。

大地くんと別れてからというもの、私は誰かに振り回されることもなく、私の1日はいつも通り進んでいく。

「聞いてよ佳穂〜」

「なになに?」

私の言葉に佳穂は首を傾ける。

「実は裕也先輩と会うことになったんだよね!」

「えー!やばいじゃん!なんで急にそうなったの?」

興味津々といったように私に問いかける。

私は昨晩裕也先輩と会うことになった経緯を話した。

「それ絶対裕也先輩優奈のこと好きじゃん、絶対告白だよ!」

「え?そんなことないでしょ笑言いにくいことだったから会って話したかったとかだと思ってたんだけど」

「直接話したいことイコール告白でしょ!笑」

佳穂は興奮した様子でそういった

「なんで佳穂がそんなに嬉しそうなんよ笑」

「だって、告白とかドキドキするじゃん!しかも元彼の友達、優奈のこと取り合ってるみたいで、ドラマみたい!」

確かに、裕也先輩からすれば親友の元カノで大地くんもまだ私のこと好きだとしたら取り合ってるみたいになるのか。

そう思うと私はなんだか恥ずかしい気持ちになった。

小さい頃憧れていた漫画のヒロインみたいだ。

「確かにそうかもね笑でも私まだ大地くんのこと忘れてないし、今告白されてもどうしようって感じかも、」

「えー、裕也先輩のことはどう思ってるの?」

「相談乗ってくれる人、かな?」

「それだけなのー?好きとかないの!好きとかー!」

佳穂は机に両手を突き顔を近づけながら満面の笑みを浮かべながらそう言う。

「ちょっと楽しんでるでしょ笑好きって言うか、気になるって言うか、付き合おうって言われたら付き合いたいかもって感じ、なんか幸せにしてくれそうな気がするじゃん笑」

「確かにねー、話し聞く感じめちゃめちゃ良い人そうだし、優奈のこと幸せにしてくれそうな気はするね」

「そうなんだよね。でも大地くんの代わりとかそう言う風にはしたくないんだよね。その人その人を大切にしたいって言うか、大地くんのせいでこれ以上悩みたくないんだよね。」

「手強い元彼の壁だね笑付き合ってから始まる恋もあるよ?もし告白されたら付き合ってみるのもありだとは思うけどなぁ」

「まだ別れて1ヶ月ちょっとだし、早いかなとか思ってたけど、そんなことないかな?」

「恋に時間は関係ありません!」

そう大きな声で豪語する佳穂がすごく頼もしい。

「そうだよね。告白されて断ったら後悔する気がするんだよね。嫌いってわけじゃないし、どちらかと言えば好きだし。」

「絶対後悔するよー。自分の気持ちに正直にならないとね!」

「だよね。ありがとう!」

「そう言えば裕也先輩のタイプとかって聞いてるの?」

「え?全然知らないけど」

「会う日は好みに合わせていかないと!告白かもなんだから!」

私はずっと大地くんの好みに合わせていた。

髪型も短い方が好きな大地くんに合わせてずっと短めのボブを貫き通してきた。

「タイプとか全然知らないんだけど笑」

「やばいって!ちょっとでも可愛い優奈で行った方がいいでしょ!今日聞いときなよ!」

「そうかなぁ、まだ告白って決まったわけじゃないし、好きじゃない相手にタイプとか聞かれたら引かれないかな?」

「大丈夫だって!絶対告白だって!」

「わかったぁ、じゃあ今日の夜聞いてみるね」

私は佳穂の言葉に背中を押されてその日の夜すぐに裕也先輩にメッセージを送った。

「ねーねー」

「どーしたの?」

裕也先輩はいつもすぐに返信が来る。

「裕也先輩のタイプってどんなの?笑」

「急にどーしたの笑」

「気になっただけー」

「何それ笑んー、ロングのお姉さんみたいな人?笑」

「私と真反対だ」

ボブで子供っぽい私とは正反対の回答がきた私は少し落ち込んだようにそう答えた。

「本当に急にどうしたの笑」

「何もないってばー笑」

私全然タイプに当てはまってないじゃん、告白かもって期待しただけ無駄だったのかも。

「わかったわかった笑てか明後日だよ会うの」

「そうだよー!楽しみだね!」

「だね!楽しみ!」

私と会うの楽しみにしてくれてるんだ。

裕也先輩の言葉で一喜一憂してしまっている自分がいる。

まるで大地くんに恋してる時の自分みたい。

この気持ちは好きって気持ちなのかな?

でも裕也先輩のタイプとは真反対、好きになってもきっとまた幸せになれないよ。

消極的な考えを持ってしまう。

私に新しい恋なんて、まだ早いよ。

「俺お風呂入ってくるわ」

「りょーかい!」

裕也先輩とのやり取りが終わってすぐ瑠奈に連絡をした。

「瑠奈〜」

「どしたー?」

私は今日佳穂と話したこと、裕也先輩と話したこと会うことになったことを話した。

「えー!私が知らん間にそんなことになってたん笑」

「そうなんだよね。自分の気持ちがよくわからなくてさ、瑠奈に相談してみた」

「なるほどねー。難しいね、裕也先輩自体は別に嫌じゃないんでしょ?」

「うん、。どちらかといえば好きだし、告白してくれるなら付き合ってみたいって思うけど、大地くんと比べてしまったり、埋め合わせみたいにするのは嫌なんだよね。」

「付き合ってみて、比べてしまってたりしたら別れるとかは?付き合ってみたら意外と大地先輩超えるかもよ?」

大地くんを超える人なんて現れるのだろうか。

「うん、確かにね。瑠奈に話したらスッキリしたよ、ありがとうね。」

「それなら良かった。またどうなったか連絡してよねー!」

「りょーかい!」

本当に付き合ってもいいのかな?

告白って決まったわけじゃないし、私全然タイプじゃなさそうだったし。

どうしよう。

考えたら頭痛くなってきた。

もう寝よう。

私は一旦考えることをやめ、瑠奈との会話が終わった後すぐに眠りについた。