朝起きるともう午前11時を回っている。

「やばい、寝過ぎた〜」

なんだか、先輩と付き合った実感が湧かない。

これからいっぱい先輩とカップルらしいことをしていきたい。

これからの先輩との未来に胸を膨らませる。

スマホを確認すると先輩から「おはよう」一言だけメッセージが来ている

「おはよー、寝過ぎちゃった笑」

「全然連絡返ってこないからそんなことだと思ってた」

「ごめん笑先輩今日はなにするの?」

「特に何も」

「先輩もか、私も予定ない」

「ずっと思ってたんだけど、いつまで先輩呼びなの?名前がいいんだけど」

「え?名前?確かに付き合ったし名前にしようかな」

「うん、名前の方がいいよ、先輩呼びは距離感じるし」

名前呼びなんか緊張する。先輩から名前がいいっていわれるなんて思ってもなかった。

「じゃあ、大地くんって呼ぶ!」

「ありがと、なんか違和感あるな笑」

「こっちのセリフ、変な感じ〜」

名前呼びになったことで少し大地くんの彼女になった実感が湧いた。

その後もたわいのない話しをし、先輩との会話が終わった。

それからといつもの、私と先輩の間は今まで通りの関係が続いた。

相変わらず大地くんからは雑に扱われて、大切にされてない感じはあったが特にこれといった喧嘩もなく、幸せな毎日なはずだった。

先輩との関係が壊れ始めたのは半年後の事だった。