この思い出に鈴蘭を

もう夕日が登る時間。

冷たい風が吹き付け、落ち葉も落ちきり、枯れ木ばかり。

私は足早に家に帰り横になる。

「先輩!家に帰ったよーー」

私のメッセージに対して

「おかえり」

そっけない先輩、最近どうしたんだろう。疲れてるのかな。会いたいなぁ

「先輩〜今週末会いたいー」

「今週は無理かな」

「じゃあ今日の夜通話しよー」

「ゲームがあるから遅くなるよ」

こんな感じで先輩の対応は冷え切っている。

前は週に一回は会っていたのに、今では月に一回会えたらいい方。

通話ができるのも深夜の2時を回ってから。

それでも私は大丈夫。待ってるから。

だって、通話をしてる時の先輩は優しくていっぱい私のこと求めてくれるから。

「待っててくれてありがとう」

「かわいいね」

甘い言葉の数々。

思い出しただけでニヤけてしまう。

早くゲーム終わらないかな

今はまだ0時過ぎ。

先輩はゲームに夢中なのか連絡も全然返ってこない。

寂しいよ、先輩。

私の想いはいつでも一方通行のように感じる

1人で過ごす夜は涙が溢れる。

連絡を待つこと2時間。
やっと先輩からの連絡が来た。

「できる」

その一言で私は生きててよかったって思える。

ブーブー

先輩からの着信音。この音が1番好き。

「もしもし先輩!早く通話したかった!」

「そーなん。」

「ゲーム楽しかった?」

「まあね」

「ところで優奈、明日会いにきてよ。」

先輩から誘ってもらえるなんて嬉しい!けど私明日ちょっと行きたいお店あったんだよね。忘れてた。

「明日はちょっと厳しいかな〜、ごめんね」

「え?明日がいいんだけど」

どうしよう。断って嫌われたくない。

明日行きたかったけど、まあいいか。

「やっぱ予定なかった!大丈夫!私先輩と映画とか行きたいな」

「わかった、ありがとう。でも映画はなしかな、2人きりがいいから家で会おうね」

勇気出して誘ったんだけどな。

先輩は私と外出デートをしてくれたことがない。

なんでだろう。恥ずかしいのかな。

私は少し不安を抱きながらも、嬉しそうに「わかった!楽しみ!」って言ったの。

「俺も楽しみ、早く会いたい」

先輩も私に会いたいって。

明日先輩に会えるの楽しみ。いっぱい愛してもらうんだから。

こんなに本気で人のこと好きになったの先輩が初めて。

どんな形であろうと先輩のそばにいれたらそれでいい。

日に日に先輩への想いは大きく、重くなっていった。