高校は何となく決めた。
3歳離れた兄が通っていたから。
進学校でそこそこ強い野球部があるから。
勉強は出来る方だったので特に頑張った記憶はない。野球はやってもいいし、やらなくても良かった。
入学式。快晴。
真っ青な空と散ってしまいそうなピンクの桜が俺たち新入生を迎えてくれている。
教室の席に着き窓の外をぼーっと眺めていると教室の前の方から視線を感じた。
その方向を見てみると長身の男がこちらを見ている。目を合わせないようにしていたのにズンズンと俺の方へやって来て話し掛けてきた。
「お前、片岡中で野球やってた?外野。」
「俺、藍田遼平。野球部入るからお前も一緒に入ろうぜ。な!」
答えを言う隙が無いほどのマシンガンで畳み掛けてくるこいつ、、何なんだ、、と思いながら俺は作り笑いを浮かべるしかなかった。
次の日も、その次の日も野球部への勧誘は続いた。俺は帰宅部でもいいなぁと思っていたのに、この藍田遼平は毎日毎日俺を野球部へ誘う。
「何でそこまで俺に入って欲しいんだ?」
「俺、中学の頃からお前のファンだから一緒に野球やりたい。」
「ファン?何だそれ。」
藍田遼平はそれ以上は言わなかった。
長身でイケメンの部類に入るだろうこいつにファンと言われて俺も悪い気はしない。
その一言で俺は野球部に入る事を決めたのだった。
志望校には受かったものの、本当にあの肩の良い外野はいるのだろうか、いなかったら俺は何の為に、、とぐるぐる考える毎日。
何で名前も知らないアイツの事をこんなに考えてしまうのか分からなかった。
まぁ、野球部には入るつもりでいたのでそれを紛らわせる為に筋トレやランニングは欠かせないものとなった。
待ちに待った入学式。
朝起きて窓を開けると爽やかな青い風の匂いがした。
制服はパッとしない紺色一色。
中学の頃と変わり映えしないが何だかウキウキしてしまう。学校までの道のりも足が軽く感じた。結構な坂を上りきると高校の正門が見えてくる。散り始めた桜が校舎までの道を少しずつピンク色に染めていた。
昇降口へ行くとクラス発表の紙を渡された。
最近は掲示板にクラスを貼り出さなくなったようだ。貰った紙には全クラス載っているがアイツの名前が分からないから探しようもない。教室へ向かう廊下をゆっくりと進みながら辺りを見渡してみる。俺の教室は1番奥だった。教室に入ると時が止まったように思えた。教室の端っこにアイツがいたから。
本当にいた。
あの噂は本当だったんだ。
勉強頑張って本当に良かった。
今までの思いが溢れてどうにかなりそうだったけど、ふーっと深呼吸をして教室に入る。
めちゃくちゃ見ていたのがバレていたらしい。アイツがこっちをチラチラと見ている。
ここはもう行くしかないと思った。
普段はこんなタイプではないけれど、俺の事も知って欲しかったしチャンスだと思ったんだ。
3歳離れた兄が通っていたから。
進学校でそこそこ強い野球部があるから。
勉強は出来る方だったので特に頑張った記憶はない。野球はやってもいいし、やらなくても良かった。
入学式。快晴。
真っ青な空と散ってしまいそうなピンクの桜が俺たち新入生を迎えてくれている。
教室の席に着き窓の外をぼーっと眺めていると教室の前の方から視線を感じた。
その方向を見てみると長身の男がこちらを見ている。目を合わせないようにしていたのにズンズンと俺の方へやって来て話し掛けてきた。
「お前、片岡中で野球やってた?外野。」
「俺、藍田遼平。野球部入るからお前も一緒に入ろうぜ。な!」
答えを言う隙が無いほどのマシンガンで畳み掛けてくるこいつ、、何なんだ、、と思いながら俺は作り笑いを浮かべるしかなかった。
次の日も、その次の日も野球部への勧誘は続いた。俺は帰宅部でもいいなぁと思っていたのに、この藍田遼平は毎日毎日俺を野球部へ誘う。
「何でそこまで俺に入って欲しいんだ?」
「俺、中学の頃からお前のファンだから一緒に野球やりたい。」
「ファン?何だそれ。」
藍田遼平はそれ以上は言わなかった。
長身でイケメンの部類に入るだろうこいつにファンと言われて俺も悪い気はしない。
その一言で俺は野球部に入る事を決めたのだった。
志望校には受かったものの、本当にあの肩の良い外野はいるのだろうか、いなかったら俺は何の為に、、とぐるぐる考える毎日。
何で名前も知らないアイツの事をこんなに考えてしまうのか分からなかった。
まぁ、野球部には入るつもりでいたのでそれを紛らわせる為に筋トレやランニングは欠かせないものとなった。
待ちに待った入学式。
朝起きて窓を開けると爽やかな青い風の匂いがした。
制服はパッとしない紺色一色。
中学の頃と変わり映えしないが何だかウキウキしてしまう。学校までの道のりも足が軽く感じた。結構な坂を上りきると高校の正門が見えてくる。散り始めた桜が校舎までの道を少しずつピンク色に染めていた。
昇降口へ行くとクラス発表の紙を渡された。
最近は掲示板にクラスを貼り出さなくなったようだ。貰った紙には全クラス載っているがアイツの名前が分からないから探しようもない。教室へ向かう廊下をゆっくりと進みながら辺りを見渡してみる。俺の教室は1番奥だった。教室に入ると時が止まったように思えた。教室の端っこにアイツがいたから。
本当にいた。
あの噂は本当だったんだ。
勉強頑張って本当に良かった。
今までの思いが溢れてどうにかなりそうだったけど、ふーっと深呼吸をして教室に入る。
めちゃくちゃ見ていたのがバレていたらしい。アイツがこっちをチラチラと見ている。
ここはもう行くしかないと思った。
普段はこんなタイプではないけれど、俺の事も知って欲しかったしチャンスだと思ったんだ。
