2022年10月某日 

DMをもらってから三日後。
都心から高速と一般道を乗り継ぎ休憩を挟んで約3時間半ほどで目的地へ到着しました。
本人たっての希望で美咲さんの家でインタビューを行うことなりました。
予定通りの時間にDMで伝えられていた栃木県●●市の自宅へ着いた私は驚きました。
まだ築浅と思われるレンガ調の木造二階建ての家は、
まるで来る人を拒むようにぐるりと高いフェンスで囲われ有刺鉄線がぐるりと張り巡らされていました。

明らかに異質なすぎる外観に恐れおののきながらもチャイムを鳴らすと、
美咲さんが玄関先に姿を現しました。
扉をわずかに開けて、警戒するようにこちらをジッと睨みつけていました。

Xの投稿の写真を見る限り派手なタイプかと思いましたが、
背中まである長い髪は手入れされていないのかボサボサで化粧っ気のない青白い顔をしていました。
愛する夫を亡くした心労からか、目の下には大きなクマができていました。
玄関先にはお子さんのものと思われるキャラ物の靴が置いてありました。
彼女同様に室内は酷い荒れっぷりでした。
部屋はごみ屋敷という名にふさわしい惨状で、すえた様な酸っぱい匂いに混じってなにかの腐敗臭がしました。
恐らく、生ゴミが腐っているのでしょう。とんでもない異臭を放っていました。
腐敗臭を嗅いだことにない方には分からないかもしれません。
もし体感してみたい方は夏場にじゃがいもを常温で放置してみてください。
徐々に腐り始めてドロドロになった頃合いで匂いを嗅いでみたら、きっと二度とやろうとは思わないでしょう。
室内にいると、体にまで匂いが移ってしまいそうでした。

下記に記すのは私のボイスレコーダーを文字として書き起こしたものです。