「じゃあこれを吸うから私は前世の記憶がないんだ…」
「いや…お前が何回目の人生かわからない。人間は4回生まれ変わることができる。有名な話だな。一世目が人間だったらその後の3世も人間なんだ」

だから何と言いたくなった
でも死神の目はもう死神というものがなにか分からないような顔をしていた

「あ…更新された」
「仕事?私ここにいてもいいかなっ、?」
「仕事。お前がどこにいようと勝手にするが良い。しかし、ここにいる間、人間から基本お前は見えていない。つまりいつもと反対になるってことだ。そこだけよろしくな。じゃ」

また消えた。
私はそこから部屋の捜索をした

(これって…)

分厚い束になっている書類を手に取った
名前や日付、死亡原因などが書いてある。

死神が行ったということはまた24時間以内に誰かが死ぬんだなと思うと心が苦しい

(死神も楽じゃないんだな)

しかし死神は人の死を操るものだと思ってた
過去の自分はがっかりだ…
こんな人間味のある仕事だなんて。

(ってか死神おっそ)

「おい海夜」

1人の死神と同じような姿をした人が現れた

「ってお前誰…?新人?女だからそんなわけないか」
「私死神さんに連れてこられて」
「あー海夜の友達………えまさか人間の!?!?え、ちょま…え…お前生きてんの!?」

この人は一体誰なのだろう
もしかして死神は1人じゃないということか?
組織みたいな感じ?

「生きてます、けど?」
「ほんとに!?1億人に1人だぞ!?ここに来られる生きてる人間は」
「い、い、い1億人!?!?」

そんなに珍しいことなのか

「ってかかい…や………?さんってどなた……?」
「海夜はここの受け付け担当してる死神だよー」

あの方海夜さんっていうんだ
死神にも名前があるんだな

「あ!あの死神さん…海夜さんなら更新されたって今あの黒い闇の中に行きましたよ…?」
「またか…最近多いんだよなー。あ、名乗り遅れました。海夜と同じ、死神の透夜です」
「とう…や…?」

珍しい名前
とてもじゃないが、人間にはいなそうだ

「そう。死神は全員名前があって最後に「夜」という字が入っている」

私は話についていこうとはしているが多分なにも理解していない。
まずはこの世界のこともよくわかっていない

「あ、海夜戻ってくる」