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行ってしまった…
忘れない…
絶対
何時までも…何年…何百年…経ってでもまってる
行ってらっしゃい。陽。

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「海夜ー」

また来た
俺の荘へ最近いつも来る遠夜

「なんだ?」

俺はもう800歳を超えた

「しっかり仕事してるか見に来た」
「あそう。で、雑談でもしにきたのか?」

明らかに雑談のために来た感じだ

「あぁ。なんでバレてんだよ…」

遠夜は椅子に座った
そのあと一周見渡した

「なんだよ…」
「いや……海夜、最近あの人の話してないよね?昔、死神が見えてた少女?もう死んだけど見つけるって」

……
懐かしい
あれから200年
べつに諦めたわけではない。
次にあう日まで、死神でいたいから一旦忘れていただけだ

ん?
え?
そんな話し遠夜にしてたっけ…

「いや…え?何年前の話だよ…」
「んー、200年前?つーか海夜そろそろ死神やめたら?さっさと死神見れる人探して死んだほうが身のためじゃない?」
「はぁ…だとしても若手は黙っとけ。よし……俺海行ってくる」
「え、久しぶりに行くんですか!」

俺は荘をでて海へ向かった
ここ数十年?と海へ来ていなかった
くるとどうしても思い出してしまう気がしている
何をなのか…

海について少し浜辺を歩いた

そういえば200年?それくらい昔ここで…
【君をまた見つける。絶対また君見つけるから…】
本当に遠く遥か昔、強くそう思っていたような気がする

─────君って誰だっけ

その感覚だけが残っている
ぁぁ…思い出せない
いつの記憶だ?

(あ、更新された。後で行こう)
なぜかもう少しここにいたい

「君1人?」

不意に声をかけられた
まさか…
死神が見える人なんていないはずなのに

ちらっと横を見ると高校生ぐらいの女性がたっていた
(あー…この人だ。懐かしい。覚えてる。大切な人。俺の今世で最初で最後の好きな人。あー、陽だ)



「おかえり。陽」
「ただいま。海夜さん」

「好きだ」