それから私はコンビニに行くまでも死神に出会わないか警戒しながら出かけた

死神は正直言うと結構目立つ。周囲の人から見えないをいいことに、真っ黒。
見える私からするとすごくわかりやすい
それなのに…最近海夜さんを見ていない

「え人間ちゃんじゃん」

この声は…
やっぱり…

「透夜さん…こんにちは…」
「えなに、1人で買い物行こうとしてんの?えらすぎ。俺なんて今手続きして疲れ果ててたとこだっつーの」

この人も…敵ということか…
警戒はしておこう

「にしても、ここ最近海夜を見てない気がするなぁ。人間ちゃん知ってるか?」
「私もちょうど最近見ないなと思ってたところです」
「だよなー。海夜のやつ、仕事もしてねーから全部俺にまわってくんだよな。ほんとなにしてんだ…」

私はそこでも思い出した
あの闇の中に行けば海夜さんと会えるのかもしれない

「ちょ、透夜さん!また今度!」
私は走って落ち着く、海の方へ行った
が、いなかった。
そう。べつにそこが本命ではない。

私はすぐにこの前言っていたあの闇の中へ行く方法を試した

「行けた…!!」
気がつくと闇の中を進んでいた
まもなく荘へついた

(あいてる…?)

「海夜さん…いますよ…ね?」

荘の中を覗き込むと海夜さんが扉を眺めていた

「かい…や…さん…?」

海夜さんはゆっくり振り返る

「陽……なんかあったのか?」

私は戸惑っていると海夜さんは

「まぁ座れよ。ゆっくり話そう」

私は座った
けど話すこともないからただ気まずい時間が流れる

「……あの。海夜さん」
「?はい?何でしょう」
「…仕事してないんですか…透夜さんからさっき聞きましたけど。最近会わないなとは思ってはいたから仕事に忙しいのかなとばかり思ってました…」

海夜さんは少しだけ下を向いた

「俺…ごめん、まだ言えない」

知っている
この人はもう死にたいはず

「もう…わかってますよ。人間をなめないでください。死にたいんですよね?」
「んなわけ…」
「私のこと殺しますか?いいですよ」
「…は?」

どうやら当たったようだ

「殺さないんですか?」
「死にたいなんて一言も言ってねーよ…」

また海夜さんが止まった
なに?
今度は

「陽…」

「なんですっ……かっ……」

背中に衝撃が走った