碧と春    【ボカデュオ2025『 Azulight 』  原案・原作】



「いるかのところは、文化祭、なにするの?」


「私はねぇー、縁日とたこ焼き!!」


「へぇー」


「響のところは?」


「冥土喫茶‥‥‥」


「えっっ!!?メイド喫茶!?」いーじゃんっ!!と食いついてくる。


「メイドじゃなくて、冥土だから‥‥‥」


「??なんか違う??」ありがとうございます!!とジュースを2つ受け取る。


「ホラー系カフェにしようってなってさ‥‥‥僕、ホラー苦手なのに」ジュースがたぷたぷに入っていて零しそうだったので、2つとも僕が持つことにした。


「私も怖いのだめだぁ~‥‥‥響のクラスは行けないかも」


「うん、まぁ、無理しないで」




僕としては来ない方が助かる____全員メイド服を着せられることになっているから。

前にいるかの‎「メイド服一緒に着よう!!」という提案を退けてしまったので、この事実を伝えるわけにはいかない。きっとノリノリで来るだろうから。




「カフェ、好きなんだけどなぁ~」


「よく行くの?」


「うんっ!!____あ、ごめん、響の、‥‥‥‥はどっちだったっけ?」


「僕はこっち」黄色いジュースをいるかに渡す。


「ありがとうっ!!2つも持ってもらっちゃったね」結構たっぷりあるね‥‥‥と先に空いていた席に着く。


「いるかの服、白いから汚したら大変だし」


「響もTシャツ白いじゃん‥‥‥?」


「‥‥‥‥そうでした」



2人でテーブルを囲んで、ストローに口をつける。
僕の横で「おいしい!!」とすごい勢いで飲んでいく。



「こういうところで頼んでジュース飲むの、初めて」てっきり自販機かと思ってたのに。


「そうなんだ?私もー!!」うへへ、と嬉しそうにまた口をつける。


「なんの味にしたの?」


「私はパインだよ!!響は?」


「僕のは、キウイフルーツ」


「「おいしいね」」


「いるかとこうやってなにか食べたりとか、初めてだね」


「そうだっ!!いつも部活だけだもんねぇ。なんか特別感あるー!!」


「いるかのそれ、おいしそう」


「あっ、響も飲むっ?」はい!!とコップを渡される。


「‥‥‥僕、これ口つけていいの?」


「?‥‥‥うん!!」少しして、ダメだったらいいけど!!とジュースを引っ込める。


「私も、キウイジュース飲みたいし‥‥‥」と名残惜しそうに目の前の黄緑色を見つめている。


「ストロー刺しちゃったら、味混ざっちゃうね」


「蓋外すから、コップから飲んでいいよ!!」なるほど、その手があった。


「じゃぁ、僕のも‥‥‥」一瞬でも、間接キスとか思ってしまった自分を殴りたい。





「「おいしい!!」」


「響の、つぶつぶがある‥‥‥!!ありがとう、甘くておいしかった!!」


「いるかのジュースもおいしかったよ、ありがとう」


「どういたしましてー!!」と残りを飲み干していく。






「店員さん、どっちがどの味って言ってくれないから、色が似てて分かんなかったやー」







ぼそっと聞こえたそれに、思わず「____え」と反応してしまう。

いるかはもう飲み干して、
「おいしかった!!捨ててくるねー!!」とゴミ箱に向かってしまったけれど。




____黄緑色と黄色って、そんなに似てるものなのかな。