碧と春    【ボカデュオ2025『 Azulight 』  原案・原作】







(おと)、大変‥‥‥‥!!」


駅の明かりが観えてきたところで、いるかが焦った表情をする。




「なに?忘れもの?」
 

「お願いごと、3回言ってない!!」


「____あ」そうだった。




「うわーん!!流れ星ぃ!!もう1回!!神様ぁぁぁ!!」


「また一緒に観れるよ」僕もお願いごと、なにかしておけばよかったかな。







「いるか、ありがとう」


「____ふぇ?」ガコン、と落ちてきた炭酸ジュースを取って、不思議そうに見上げてくる。


「学校でこんなに星観れたの、初めてだから」


「うぇっ!?そーなのっ!?」


「流星、いつもはそんなに観えないから」


「いるかちゃんのおかげー!!」


「ふふ、そーかも」






「買い出し、いつにする?」


「うーん」


(おと)、バイトある?」


「ない。いるかは?」


「バイトしてないっ!!」成績優秀じゃないと許可されないしねぇ〜、と口を尖らせる。




「夏休み、夏期講習があるから全部は無理だけど‥‥‥‥‥7月中なら、大丈夫だよ」


「ほんとっ!?やったぁ!!私、夏祭りも行きたい!!」


「買い出しに行くんでしょ」


「そう、だけどぉ‥‥‥‥‥‥」と飲みかけの炭酸ジュースをいじり始める。




(おと)と、出かけたいなぁ‥‥‥‥‥って。親睦会もしたいし」


「親睦会」そんなこと、考えてなかった。


「せっかく、部活できたから‥‥‥‥同好会、だけど」


「たしかに。考えてなかった」


「だめ‥‥‥‥‥?」


「____やろうか、親睦会」


「ひぇっ‥‥‥‥!!ほんとっ!?」がば!!と立ち上がった拍子に、炭酸の欠片が僕の顔面に飛んでくる。


「‥‥‥‥うん」そんなに驚かなくてもいいのに。


「えっえ!!!‥‥‥‥‥‥じゃ、予定決めよ!!今すぐ!!」スマホを取り出して、カレンダーを開く。




2人で決めて、7月の最後の日になった。

みずがめ座流星群がこのあたりだから、またいるかと一緒に観れればいいなと思って、僕が提案した。




(おと)!!またねっ!!」


「ん、また」


「楽しみにしてるねっ!!」にこにこと去っていく白に、ドア越しに手を振る。




買い出しが終わったら、2人で流星群を観に行く予定になった。

夏休みなのに、またいつも通りだなと思いながら、なんだか嬉しかったんだ。





____いるかの秘密を知って、まさかしばらく会えなくなるなんて。
このときは、思わなかったけど。