20××年7月7日


あの最悪な日から十何回目かになる七夕。

私は成人し、今では社会人として働いている。


何があっても生きていれば、時間は過ぎていく。
最初はもう何もしたくない、そう思ったけど今は違う。 



なんてことない日常を過ごしていても1時間、1分、1秒後にはどうなっているかわからない。


もう後悔なんてしたくない。

だから思いっきり楽しんで、笑って、時に怒って泣いて……。

たくさんの色で彩られた毎日を送ることにした。

皆が戻って来た時に、たくさん話せるように。



「あっ、久しぶりだね!星郁。」
「久しぶり、稀星。」

またこの日も2人で星にお願いをしに行く。

皆が戻ってくることを信じ続けて。