「急に歯切れが悪くなりましたね? そこでなにかあったんですか?」


えぇ。
あの。
でも私達にとっては日常的なことですし、特に関係ないのかも。


「話していただけますか?」


……はい。
いつものように山田さんが介護中のお母様の愚痴を言い始めたので、私と安岡さんは頷きながら聞いていました。

私も義母の世話をしていますから、愚痴を言いた気持ちは理解できますし、聞いてあげることくらいしかできないから。
そうしていると今度は安岡さんが自分の娘について愚痴にはじめました。

安岡さんのオタクの娘さんは今度20歳になるんですけど、高校中退後ずっと引きこもりなんです。