僕らの通うxx高校では、高校3年生の卒業する前の週の6日間、「最後の教育」という特殊な教科の授業を受けることになっている。この教科は遅刻欠勤は許されない。
 しようものなら卒業を認められず、留年することもできずに即、退学扱いとなる。

 そのためxx高校の生徒が体調管理に一番気を付けなければならないのは、修学旅行前でも受験前でもなく「最後の教育」の前である。

 この授業で習った内容は、他に公言してはならないというきまりがある。
 破ったものには卒業後でも厳しい処分がまっていると忠告をされたが、どうやら僕は余命2週間らしい。厳しい処分を受ける前に死んでしまいそうなので、今から僕が受けた「最後の教育」についての一部を紹介したいと思う。
 僕が話すことで、少しでも誰かの救われることができれば幸いです。 

 なお、今回これを書くに辺り僕の名前は匿名とする。このことによって自分だけではなく、家族に迷惑がかかるのを避けたいからだ。あの先生ならば、「わが子の罪を償うこともまた、親の務めである」だなんて言いそうだし。
 また、この中に出てくる登場人物は、担当の先生以外は仮名である。