こちら中津興信所


 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ============== 主な登場人物 ================
 中津敬一警部・・・警視庁テロ対策室所属。副総監直轄。
 中津[本庄]尚子・・・弁護士。中津と事実婚だったが正式に結婚した。
 中津健二・・・中津興信所所長。中津警部の弟。実は、元巡査部長。
 中津[西園寺]公子・・・中津健二の妻。愛川静音の国枝大学剣道部後輩。元は所員の1人だった為、調査に参加することもある。
 泊哲夫所員・・・中津興信所所員。元警視庁巡査。元夏目リサーチ社員。
 泊[根津]あき所員・・・中津興信所所員。元大田区少年課巡査。同僚の泊と結婚した。
 高崎八郎所員・・・中津興信所所員。元世田谷区警邏課巡査。EITO東京本部の馬越と結婚した。


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 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==


 午前10時。中津興信所。会議室兼所長室。
 スクリーンに、中津警部が映っている。尚子が後ろで手を振っている。
 「先日の闘いで、ジープのレンタルをしたオンナの身元が、夏目リサーチによって判明した。通称ジュリアー・リン。今日、成田から出国する。空港警察には連絡しておいた。中津興信所の活躍に期待している。」
 「兄貴。ご褒美は?うどん屋のクーポン券?」
 「なんで判った?」
 「これだよ。搭乗は?」
 「午後1時。まだ間に合う。」
 「了解。」
 「なんで、いつも、うどん屋なの?蕎麦屋のはないの?」
 「え?そっち???」
 健二所長は、愛妻に呆れた。

 午後1時。空港。ロビー。
 男子トイレに入ろうとする、黒いスーツの男に、女が2人、近寄った。
 「あら、イケメンね。飛行機に乗る前に『食べちゃい』たいな。」
 「ダメよ、おねえさん。私が先に見付けたのよ。年増の出る幕じゃないわ。」
 「なんですって?年増?聞き捨てならないわ。この男は、私のモノなのよ。」
 そう言って、年増女は、男の股間を握った。
 「まあ、かたーいい。」と、年増女は甘えた声で言った。
 「うそ?ずるーいい。」と、年下女も、男の股間を触った。
 「どうしました?」と、空港警察官がやって来た。
 「この男の股間に、ダイヤモンドが入っているんですぅ。」と、年増女は言った。
 「ダイヤモンドが入っているんですぅ。出さないと、搭乗出来ないものね。」

 「ちょっと、お聞きしましょうか?」
 男は、空港警察官を振り切って逃げ出した。
 待ち構えていた泊が、一本背負いをかけた。
 延びた、「元」年増女が男のベルトを外した。
 男のズボンを、年下女がずらした。
 男女の空港警察官が、「元男」を逮捕・連行した。

 中津警部が、拍手をした。
 居合わせた人々は、皆、拍手した。

 数分後。
 「今。手続きしてきたわ。」と、尚子が言った。
 「7回忌なんだろ?森本巡査部長の。嫁を報告しに行けよ、泊。」と、警部が笑った。
 「え?いいんですか?」と、泊は驚いた。
 「これも仕事だ。ちゃんとレポート書け。」と、健二所長は言った。

 泊と根津は、搭乗に向かった。

 「ところで、所長。よく出来た台本でしたが、誰が?」と、高崎が健二に尋ねた。
 「高遠学氏、さ。5分で書いたって。」
 「納得です。で、うどん屋ですか?」
 「ピザ屋、だよ。」

 空港は、いつもの賑わいだった。
 平和な、賑わいだった。

 ―完―