「あ、神崎さん」
「ひまりでいいよー。名字だとアキトくんとどっちか分かりにくいでしょ?」
ひまりちゃんがにへらーと笑う。
「でしたらわたしも雪希でいいですよ」
「オッケー。よろしくね、雪希ちゃん♪」
「ひまりさん、よろしくお願いします」
2人の美少女が笑顔で会釈を交わし合った。
いいね。
僕も頑張って助けた甲斐があったというものだ。
「2人は一緒だったんですね」
「そうだよー」
「ひまりちゃんとは帰る家も一緒だからね」
「2人はその……兄妹なんですよね?」
「うん、そうだよ」
僕の答えを聞いて、なぜか雪希がホッとしたように胸に手を置いた。
あれかな。
高校生らしからぬ爛れた関係ではないと分かって、安心したのかな?
見た目通りの真面目な性格なんだろうと、僕は察しを付けた。
「義理の兄妹だけどね。アキトくんのお父さんとわたしのお母さんが再婚して、だから血は繋がってないんだー」
ひまりちゃんがさらっと義理であることを付け加えた。
もちろん、隠すことでもないので、いいんだけど。
クラスにはいないけど、高校には同じ中学出身の生徒もいるし、誕生日が3か月しか離れてないとかで、どうせすぐにばれるだろうから。
「え? そうなんですか?」
すると雪希が今度はひどく驚いた顔を見せた。
なんか思ってたよりも結構、表情豊かなんだな。
自己紹介も物静かな感じだったし、ちょっと意外かも。
「そうそう。だから結婚とかもできちゃうんだよねー。だから実質、婚前同棲的な?」
「け、結婚……婚前同棲……」
さらにガックリとしたような顔を見せる雪希。
おおっと。
もしかして僕とひまりちゃんが不純な関係だと思われているのでは?
変な勘違いをされるとマズいかもと思った僕は、少し説明をする。
「ちなみにできるだけであって、義理の兄妹って、ほとんど結婚に繋がらないみたいだよ。結婚してる義理の兄妹も、最初から結婚する前提で養子に入る、みたいなのがほとんどらしいし」
昔調べたことがあったんだけど、実際はそういう感じらしい。
「あ、そうなんですね」
雪希の顔がまたまたホッとしたような顔になった。
どうやら僕とひまりちゃんが爛れた関係にあると勘違いしているのでは、という僕の推測は当たっていたようだ。
「ほとんどってことは、繋がることもあるってことだよね」
「まぁ、そうなんだけど」
「ならばよし!」
「ひまりちゃんは本当にポジティブだなぁ」
今日会ったばかりのクラスメイトの前で、いつになく露骨な好意を見せてくるひまりちゃんに、僕は小さく苦笑した。
「素敵なお兄さんがいて幸せですね」
そんな僕らのやり取りを見て、雪希も楽しそうに笑う。
「でしょでしょ? もう、アキトくんってば、昔から本当にカッコいいんだから」
「ひまりちゃん。世間一般ではそこは『そんなことはない』って謙遜するところだよ。今のは社交辞令ってやつだ」
「なんで自慢のお兄ちゃんを謙遜しないといけないの? ねー、雪希ちゃん」
「ふふっ、そうですよね。それに社交辞令じゃなくて、さっきの暁斗くんは本当に素敵でしたから」
女優顔負けの透きとおるような笑顔を向けてくる雪希に、僕は思わずドキッとしてしまう。
改めて見ると、雪希は本当に美人だった。
「ひまりでいいよー。名字だとアキトくんとどっちか分かりにくいでしょ?」
ひまりちゃんがにへらーと笑う。
「でしたらわたしも雪希でいいですよ」
「オッケー。よろしくね、雪希ちゃん♪」
「ひまりさん、よろしくお願いします」
2人の美少女が笑顔で会釈を交わし合った。
いいね。
僕も頑張って助けた甲斐があったというものだ。
「2人は一緒だったんですね」
「そうだよー」
「ひまりちゃんとは帰る家も一緒だからね」
「2人はその……兄妹なんですよね?」
「うん、そうだよ」
僕の答えを聞いて、なぜか雪希がホッとしたように胸に手を置いた。
あれかな。
高校生らしからぬ爛れた関係ではないと分かって、安心したのかな?
見た目通りの真面目な性格なんだろうと、僕は察しを付けた。
「義理の兄妹だけどね。アキトくんのお父さんとわたしのお母さんが再婚して、だから血は繋がってないんだー」
ひまりちゃんがさらっと義理であることを付け加えた。
もちろん、隠すことでもないので、いいんだけど。
クラスにはいないけど、高校には同じ中学出身の生徒もいるし、誕生日が3か月しか離れてないとかで、どうせすぐにばれるだろうから。
「え? そうなんですか?」
すると雪希が今度はひどく驚いた顔を見せた。
なんか思ってたよりも結構、表情豊かなんだな。
自己紹介も物静かな感じだったし、ちょっと意外かも。
「そうそう。だから結婚とかもできちゃうんだよねー。だから実質、婚前同棲的な?」
「け、結婚……婚前同棲……」
さらにガックリとしたような顔を見せる雪希。
おおっと。
もしかして僕とひまりちゃんが不純な関係だと思われているのでは?
変な勘違いをされるとマズいかもと思った僕は、少し説明をする。
「ちなみにできるだけであって、義理の兄妹って、ほとんど結婚に繋がらないみたいだよ。結婚してる義理の兄妹も、最初から結婚する前提で養子に入る、みたいなのがほとんどらしいし」
昔調べたことがあったんだけど、実際はそういう感じらしい。
「あ、そうなんですね」
雪希の顔がまたまたホッとしたような顔になった。
どうやら僕とひまりちゃんが爛れた関係にあると勘違いしているのでは、という僕の推測は当たっていたようだ。
「ほとんどってことは、繋がることもあるってことだよね」
「まぁ、そうなんだけど」
「ならばよし!」
「ひまりちゃんは本当にポジティブだなぁ」
今日会ったばかりのクラスメイトの前で、いつになく露骨な好意を見せてくるひまりちゃんに、僕は小さく苦笑した。
「素敵なお兄さんがいて幸せですね」
そんな僕らのやり取りを見て、雪希も楽しそうに笑う。
「でしょでしょ? もう、アキトくんってば、昔から本当にカッコいいんだから」
「ひまりちゃん。世間一般ではそこは『そんなことはない』って謙遜するところだよ。今のは社交辞令ってやつだ」
「なんで自慢のお兄ちゃんを謙遜しないといけないの? ねー、雪希ちゃん」
「ふふっ、そうですよね。それに社交辞令じゃなくて、さっきの暁斗くんは本当に素敵でしたから」
女優顔負けの透きとおるような笑顔を向けてくる雪希に、僕は思わずドキッとしてしまう。
改めて見ると、雪希は本当に美人だった。