おば様やミアと食事をするの、本当に久しぶりだわ。
まあ、ミアのおしゃべりが凄くてほんわかな夕食とはなってないけどね……。
「ミア。そんなに騒いだら明日起きれないわよ。無理を言って外泊してきたんでしょう?」
「そ、そうだけど、シャーリーねえ様とおしゃべりできるの今日しかないんだもの!」
「大丈夫よ。十年は帰ってくるなってリンシャーに言いつけられちゃったからね。それまでは侍女をしていると思うわ」
精霊にとっては十年なんてあっと言う間。あっと言う間過ぎて十年で帰れるかどうか心配なくらいだわ。
「それでも蕾の会を卒業したらお見合いでしょう? 結婚したら家を出なくちゃならないじゃない。十年なんてあっと言う間だわ!」
蕾の会は十八歳までのはず。今のわたしくらいでお見合いして結婚か。貴族は自由恋愛もできず、十代で結婚とか大変よね。遊ぶ暇もないんだから。
わたしもいずれ結婚かとは思うけど、結婚なんてまだまだ考えられないわね。
「ミアがこれないならわたしがいくわよ」
わたしには貴族のしきたりやしがらみはないし、よほどのところでなければ忍び込むことはできる。いつでもミアに会えるわ。
「それに、スマホが持てればいつでもおしゃべりができるわ」
「あー早くスマホが欲しいです!」
「ミアの魔力で持てるの? まだ足りないと思うのだけれど?」
「次元を越える方法はいくつもありますからね、ミアでも可能ですよ。それに、異次元屋では魔石を買取ってくれます。今のうちに魔石を買占めはていたほうがいいですよ」
魔物が絶滅するくらいだとこの世界の安定が崩れるかもしれないけど、個人での量なら世界に害はない。わたしもお給金が出たら買わなくちゃね。
「魔石か~。友達に魔石商の方、いらっしゃったかしら?」
「蕾の会って、商人の子も入れたの?」
貴族の子女が入るところでしょう?
「数年前から才能のある者を入れるようにしたのよ。貴族の子に喝を入れるためにね」
「それ、上手くいってるの? あまりよい手だとは思えないのだけれど?」
権力に物を言わせる者もいるはず。そんな者に蕾の会は逆らえるのかしら?
「そこは生徒会が取り締まるわ。まあ、生徒会がダメなとき花の君が秩序を保つわ」
名前は綺麗なのになぜか不穏に感じるのはなぜでしょうね……。
「もしかして、ミアが花の君の一人?」
生徒会に入ってもいい身分ではあるけど、秩序を保つと言うならミアが花の君にいたほうが効果的でしょうよ。
「やっぱりシャーリーにはわかるか」
「なんとなくです」
「ふふ。花の君は代々受け継がれる称号で、教師も生徒会も誰かは知らないのよ」
悪戯っぽく笑うおば様。なんとなく全容が見えた気がするわ……。
「元凶はおば様とかあ様ですね」
二人の武勇伝を聞いたばかり。無関係なんてあり得ないわ。
「別に引き継ぐ気はなかったんだけどね。冗談で任せたら伝統になってしまったのよね」
大丈夫なの、蕾の会は?
「なにもなければ花の君は動いたりしないわ」
それは、なにかあれば動くと言うことじゃないですか。
「ミア、無茶しないのよ」
「ふふ。シャーリーが嗜めるなんて本当に成長したわね」
昔を知っいる人がいると下手なことは言えないわね……。
「シャーリーねえ様。今日は一緒にお風呂入りましょう」
「そうね。ミアの髪、ちょっと傷んでいるのが気になっていたの。ちゃんと回復させてあげるわ」
普通に見れば綺麗でしょうが、わたしの目から見れば不満の域だ。もっとちゃんとしないと金色の髪がもったいないわ。
「嬉しい! 蕾の会だとしっかり手入れできないのよね」
まあ、髪の手入れは手間暇がかかるからね。時間が決まっているところでは難しいでしょうよ。
「時間ができたらミア専用のシャンプーを作るわね」
「はい、お願いします」
「メアリ。わたしも入るから湯の準備をしてちょうだい」
「はい。すぐに用意します」
なぜかおば様まで入るようになってしまったけど、昔は皆で入ったこともある。まあ、いいでしょうと、食後のお茶を飲みながらお風呂の準備ができるのを待った。
まあ、ミアのおしゃべりが凄くてほんわかな夕食とはなってないけどね……。
「ミア。そんなに騒いだら明日起きれないわよ。無理を言って外泊してきたんでしょう?」
「そ、そうだけど、シャーリーねえ様とおしゃべりできるの今日しかないんだもの!」
「大丈夫よ。十年は帰ってくるなってリンシャーに言いつけられちゃったからね。それまでは侍女をしていると思うわ」
精霊にとっては十年なんてあっと言う間。あっと言う間過ぎて十年で帰れるかどうか心配なくらいだわ。
「それでも蕾の会を卒業したらお見合いでしょう? 結婚したら家を出なくちゃならないじゃない。十年なんてあっと言う間だわ!」
蕾の会は十八歳までのはず。今のわたしくらいでお見合いして結婚か。貴族は自由恋愛もできず、十代で結婚とか大変よね。遊ぶ暇もないんだから。
わたしもいずれ結婚かとは思うけど、結婚なんてまだまだ考えられないわね。
「ミアがこれないならわたしがいくわよ」
わたしには貴族のしきたりやしがらみはないし、よほどのところでなければ忍び込むことはできる。いつでもミアに会えるわ。
「それに、スマホが持てればいつでもおしゃべりができるわ」
「あー早くスマホが欲しいです!」
「ミアの魔力で持てるの? まだ足りないと思うのだけれど?」
「次元を越える方法はいくつもありますからね、ミアでも可能ですよ。それに、異次元屋では魔石を買取ってくれます。今のうちに魔石を買占めはていたほうがいいですよ」
魔物が絶滅するくらいだとこの世界の安定が崩れるかもしれないけど、個人での量なら世界に害はない。わたしもお給金が出たら買わなくちゃね。
「魔石か~。友達に魔石商の方、いらっしゃったかしら?」
「蕾の会って、商人の子も入れたの?」
貴族の子女が入るところでしょう?
「数年前から才能のある者を入れるようにしたのよ。貴族の子に喝を入れるためにね」
「それ、上手くいってるの? あまりよい手だとは思えないのだけれど?」
権力に物を言わせる者もいるはず。そんな者に蕾の会は逆らえるのかしら?
「そこは生徒会が取り締まるわ。まあ、生徒会がダメなとき花の君が秩序を保つわ」
名前は綺麗なのになぜか不穏に感じるのはなぜでしょうね……。
「もしかして、ミアが花の君の一人?」
生徒会に入ってもいい身分ではあるけど、秩序を保つと言うならミアが花の君にいたほうが効果的でしょうよ。
「やっぱりシャーリーにはわかるか」
「なんとなくです」
「ふふ。花の君は代々受け継がれる称号で、教師も生徒会も誰かは知らないのよ」
悪戯っぽく笑うおば様。なんとなく全容が見えた気がするわ……。
「元凶はおば様とかあ様ですね」
二人の武勇伝を聞いたばかり。無関係なんてあり得ないわ。
「別に引き継ぐ気はなかったんだけどね。冗談で任せたら伝統になってしまったのよね」
大丈夫なの、蕾の会は?
「なにもなければ花の君は動いたりしないわ」
それは、なにかあれば動くと言うことじゃないですか。
「ミア、無茶しないのよ」
「ふふ。シャーリーが嗜めるなんて本当に成長したわね」
昔を知っいる人がいると下手なことは言えないわね……。
「シャーリーねえ様。今日は一緒にお風呂入りましょう」
「そうね。ミアの髪、ちょっと傷んでいるのが気になっていたの。ちゃんと回復させてあげるわ」
普通に見れば綺麗でしょうが、わたしの目から見れば不満の域だ。もっとちゃんとしないと金色の髪がもったいないわ。
「嬉しい! 蕾の会だとしっかり手入れできないのよね」
まあ、髪の手入れは手間暇がかかるからね。時間が決まっているところでは難しいでしょうよ。
「時間ができたらミア専用のシャンプーを作るわね」
「はい、お願いします」
「メアリ。わたしも入るから湯の準備をしてちょうだい」
「はい。すぐに用意します」
なぜかおば様まで入るようになってしまったけど、昔は皆で入ったこともある。まあ、いいでしょうと、食後のお茶を飲みながらお風呂の準備ができるのを待った。


