ついに黒い影が見えるようになってしまった。それはいつも部屋の隅にいて、私をじっと見ているようだ。逃げられない、そう感じる。夢見も悪い。枕元で女の声がする。だけど、何を言っているかはわからない。ずっとずっと、ぼそぼそと何かを言っている。きっと私はもう逃げられない。ただでさえ最近体調が悪いのに、夜も眠れないせいで余計悪化しているみたい。凛ちゃんも、こんなふうに死んだのかな。〇〇〇ちゃんも。〇〇〇ちゃんのお母さんも。