いよいよ今週の平日もあと1日となった。
私的には、木曜日という曜日は1週間の中で一番一日が長く感じられ、そしてもっとも憂鬱な曜日だ。月曜日から水曜日までの疲れが積もりに積もっているだけでなく、あろうことか木曜日自体を含めて平日がまだ2日も残っているからだ。
まあ自営業の身としては、取引相手の休日を確認する意味合いぐらいしかなく、普通に土曜日も仕事なのであまり関係ないのだが。ただそれでも、こうした学生時代からの感覚というものは、今でも根強く心に残っているものだとしみじみ思う。
さて、現実から目を逸らすのはこのくらいにして、そろそろ本題のことについても書いておかないと。どうしてもホラー小説を読んだ後は、こうして一ミリも関係のないくだらない話を考えてないと怖くてたまらない。(こんなんでモキュメンタリーホラー小説なんぞ書けるのだろうか。)
まずは今日の記録だ。今日はホラー小説の短編を2本ほど読み、ホラー関連の動画を1本視聴した。内容については怖いので割愛するが、いかに臨場感たっぷりに書くか、が私なりの課題になりそうだ。そもそも怖い情景を思い浮かべることに抵抗があるのに、それを鮮明に描写していかなければならないのだから。
まあ書く時の私よ、頑張りたまえ。(いつも未来の自分に任せる。)
それと、私の休日である日曜日に行く現地調査だが、当時小耳に挟んだ噂話のどれかについて調べていきたいと考えている。可能であれば、親友のことを知っている知り合いにも話を聞いておきたいので、明日調整をしよう。
それにしても改めて思うのだが、親友がいなくなった6年前に私の周りで囁かれていた噂のうち三つが「行方不明に関するものだった」ことは、実に不可解だ。
およそ、噂のジャンルというものは千差万別であるのが普通だ。大学の堅物教授に関する面白ネタだったり、共通する知人の恋バナであったり、バイト先に来る迷惑客の裏事情であったり、そうした多種多様なジャンルで構成されるのが当たり前だ。
しかし、6年前のあの時ばかりはそうではなかった。
いや正確には、ジャンルそのものは確かに多種多様だったが、噂話のどこかしらに「行方不明」というワードが含まれていたのだ。
今日はその中でも、人為的な事件についてまとめておこうと思う。(ホラー小説を読んだ真夜中に、オカルト話を思い出して書き綴るというのは勘弁願いたいので。)
まずもっとも私の周りでまことしやかにささやかれていたのは、闇バイト事件だ。
まさに最近のニュースでかなり話題になっている闇バイトだが、それ自体はもっと昔から少しずつ横行していたらしい。私の通っていた大学でも、いつもお金に困っていたやつが急に羽振りが良くなったりだとか、お金を貯めるためにシフトを入れまくっていた人が急に辞めたりだとか、そうした話はたまに耳にしていた。
一番私の身近なところで言えば、当時所属していたテニスサークルの先輩から聞いた話がある。
先輩の友達に、少々メンヘラ気質な可愛らしい女の子がいたらしい。彼女には、高校三年生の時から付き合っている同級生の彼氏がいた。なんとしても彼氏と同じ大学に行きたくなった女の子は、現役時代に受かっていた大学を全て蹴り、浪人と奨学金を借りてまでして彼氏と同じ私立大学に入った。生活費やら浪費家の彼氏への貢ぎやらでお金が必要だった彼女は、時給のいいバイトを掛け持ちしていた。とても熱心に働く彼女は周囲の人とも良好な関係を築き、評価もかなり良かったらしい。
しかし、ある日を境にぱったりと彼女はバイトへ来なくなった。心配になったバイト先の店長は、友達だった先輩を通じて理由を訊いてくれるよう言ってきたらしい。
そして先輩が遠回しに彼女に理由を訊くと、普通のバイトなんかバカらしくなるような超高額バイトを発見したから辞めることにしたのだと言い張ったそうだ。
「千咲もさ、一緒にバイトやってみない? めっちゃ稼げるよ」
千咲というのは、私の先輩の名前(仮名)だ。先輩は何度も怪しいから辞めなと止めたのに、むしろ友達はそんな言葉でしつこく勧誘してくるようになったと言っていた。先輩曰く、度重なる誘いが苦痛になり、結局彼女とは疎遠になっていったとのことだ。
おそらく、その時に先輩の友達が手を出してしまったのが闇バイトだ。内容は至ってシンプルで、指定された日にちに指定された場所へ行き、簡単な指示に従ってタスクをこなしていくだけだと言っていたようだ。タスクも荷物整理とか、看板の傍に立っているだけとか、配達・運搬など誰でもできることが募集欄には書かれていたみたいだ。
しかし、それだけの簡単な仕事内容で、高額報酬がもらえるというのがそもそもおかしい。遅かれ早かれ、個人情報を人質にされて抜け出せなくなり、犯罪に手を染めて警察に逮捕されるというのがオチだ。まさに昨今のニュースでも、そうした事件が多数摘発されている。
だが、私の周りで広まっていた噂は、そんな闇バイトに加担している人が周囲にたくさんいるとか、そういう内容ではない。
闇バイトに誘われた人は、どれだけ警戒していようと漏れなくそのバイトをするようになり、それと付随するように誘った人が消息を絶つというものだった。
ありえない。
私も、最初はそう考えていた。
しかし、私の先輩である千咲さん自身が闇バイトに加担して捕まったことで、その信憑性は格段に上がってしまった。
それだけではない。先輩が逮捕される前に、私は聞いていた。先輩は自分の友達だけでなく、私の親友からも同じように割のいいバイトに誘われたことがあるということを。
ただの偶然。そんなことはありえない。
私は繰り返しそう自分に言い聞かせてきた。今でも偶然だと思っているし、偶然だと思い込もうとしているし、そのためにもこうしてここに偶然だと書いている。
けれど、どうにもタイミングが良すぎた。先輩が捕まったのは、私の親友が姿を消してからちょうど10日後のことだった。
この噂については、未だに真相がはっきりしていない。
そもそもしっかりと警戒していて、お金にも困っていない人がこのようなバイトに手を出すとは思えない。しかも誘われただけでいつの間にかそのバイトをするようになるなど、全くもって意味がわからない。催眠術にかけられたわけじゃあるまいし、そんなことがありえるのだろうか。
現在、先輩とは連絡をとっていない。
だから、どこでなにをしているのかはわからない。先輩が捕まったのも特にニュースにはなっていなかったので、罪を認めたのかどうかなど詳しい事情は何も知らない。
けれど、千咲先輩と仲が良かった同じサークルの先輩が、次の日曜日に地元に帰ってくるらしい。(SNSで呟いていた。)
現在返信待ちだが、もし話を聞くことができれば、この噂話の真相に辿り着くことができるかもしれない。そうなれば、この噂話が私の親友の行方不明に関係しているのかどうかもわかるだろう。
それにもし関係しているかわからない、あるいは関係していないだろうが確証が持てないなどの場合であれば、モキュメンタリーホラー小説としてこれをモデル題材に執筆するだけだ。このような日記の場だけでなく、今話題の小説ジャンルとして執筆し、より多くの人の目に触れることができたなら、もし関係があれば親友からの何かしらのリアクションが期待できるだろう。(それだけの人の目に触れるかはまた別問題だが。)
何はともあれ、この噂は一番現実味がある話(オカルトではないだろうという意味で)として、必ず探っておきたい案件ではある。
他の噂話はどちらかといえば非現実的な側面が強いので、正直あまり気が進まない。
とはいえ、調査をやらなければ題材探しも情報収集もままならないので、しっかりやっていこうとは思っている。(こうして人目のある場所に書き記すことで逃げ道を無くしているのだ。わかっているのか、明日以降の私よ。)
気になっている噂話は、残り二つ。
果たして、この中に親友の行方不明と関係しているものはあるのだろうか。
私的には、木曜日という曜日は1週間の中で一番一日が長く感じられ、そしてもっとも憂鬱な曜日だ。月曜日から水曜日までの疲れが積もりに積もっているだけでなく、あろうことか木曜日自体を含めて平日がまだ2日も残っているからだ。
まあ自営業の身としては、取引相手の休日を確認する意味合いぐらいしかなく、普通に土曜日も仕事なのであまり関係ないのだが。ただそれでも、こうした学生時代からの感覚というものは、今でも根強く心に残っているものだとしみじみ思う。
さて、現実から目を逸らすのはこのくらいにして、そろそろ本題のことについても書いておかないと。どうしてもホラー小説を読んだ後は、こうして一ミリも関係のないくだらない話を考えてないと怖くてたまらない。(こんなんでモキュメンタリーホラー小説なんぞ書けるのだろうか。)
まずは今日の記録だ。今日はホラー小説の短編を2本ほど読み、ホラー関連の動画を1本視聴した。内容については怖いので割愛するが、いかに臨場感たっぷりに書くか、が私なりの課題になりそうだ。そもそも怖い情景を思い浮かべることに抵抗があるのに、それを鮮明に描写していかなければならないのだから。
まあ書く時の私よ、頑張りたまえ。(いつも未来の自分に任せる。)
それと、私の休日である日曜日に行く現地調査だが、当時小耳に挟んだ噂話のどれかについて調べていきたいと考えている。可能であれば、親友のことを知っている知り合いにも話を聞いておきたいので、明日調整をしよう。
それにしても改めて思うのだが、親友がいなくなった6年前に私の周りで囁かれていた噂のうち三つが「行方不明に関するものだった」ことは、実に不可解だ。
およそ、噂のジャンルというものは千差万別であるのが普通だ。大学の堅物教授に関する面白ネタだったり、共通する知人の恋バナであったり、バイト先に来る迷惑客の裏事情であったり、そうした多種多様なジャンルで構成されるのが当たり前だ。
しかし、6年前のあの時ばかりはそうではなかった。
いや正確には、ジャンルそのものは確かに多種多様だったが、噂話のどこかしらに「行方不明」というワードが含まれていたのだ。
今日はその中でも、人為的な事件についてまとめておこうと思う。(ホラー小説を読んだ真夜中に、オカルト話を思い出して書き綴るというのは勘弁願いたいので。)
まずもっとも私の周りでまことしやかにささやかれていたのは、闇バイト事件だ。
まさに最近のニュースでかなり話題になっている闇バイトだが、それ自体はもっと昔から少しずつ横行していたらしい。私の通っていた大学でも、いつもお金に困っていたやつが急に羽振りが良くなったりだとか、お金を貯めるためにシフトを入れまくっていた人が急に辞めたりだとか、そうした話はたまに耳にしていた。
一番私の身近なところで言えば、当時所属していたテニスサークルの先輩から聞いた話がある。
先輩の友達に、少々メンヘラ気質な可愛らしい女の子がいたらしい。彼女には、高校三年生の時から付き合っている同級生の彼氏がいた。なんとしても彼氏と同じ大学に行きたくなった女の子は、現役時代に受かっていた大学を全て蹴り、浪人と奨学金を借りてまでして彼氏と同じ私立大学に入った。生活費やら浪費家の彼氏への貢ぎやらでお金が必要だった彼女は、時給のいいバイトを掛け持ちしていた。とても熱心に働く彼女は周囲の人とも良好な関係を築き、評価もかなり良かったらしい。
しかし、ある日を境にぱったりと彼女はバイトへ来なくなった。心配になったバイト先の店長は、友達だった先輩を通じて理由を訊いてくれるよう言ってきたらしい。
そして先輩が遠回しに彼女に理由を訊くと、普通のバイトなんかバカらしくなるような超高額バイトを発見したから辞めることにしたのだと言い張ったそうだ。
「千咲もさ、一緒にバイトやってみない? めっちゃ稼げるよ」
千咲というのは、私の先輩の名前(仮名)だ。先輩は何度も怪しいから辞めなと止めたのに、むしろ友達はそんな言葉でしつこく勧誘してくるようになったと言っていた。先輩曰く、度重なる誘いが苦痛になり、結局彼女とは疎遠になっていったとのことだ。
おそらく、その時に先輩の友達が手を出してしまったのが闇バイトだ。内容は至ってシンプルで、指定された日にちに指定された場所へ行き、簡単な指示に従ってタスクをこなしていくだけだと言っていたようだ。タスクも荷物整理とか、看板の傍に立っているだけとか、配達・運搬など誰でもできることが募集欄には書かれていたみたいだ。
しかし、それだけの簡単な仕事内容で、高額報酬がもらえるというのがそもそもおかしい。遅かれ早かれ、個人情報を人質にされて抜け出せなくなり、犯罪に手を染めて警察に逮捕されるというのがオチだ。まさに昨今のニュースでも、そうした事件が多数摘発されている。
だが、私の周りで広まっていた噂は、そんな闇バイトに加担している人が周囲にたくさんいるとか、そういう内容ではない。
闇バイトに誘われた人は、どれだけ警戒していようと漏れなくそのバイトをするようになり、それと付随するように誘った人が消息を絶つというものだった。
ありえない。
私も、最初はそう考えていた。
しかし、私の先輩である千咲さん自身が闇バイトに加担して捕まったことで、その信憑性は格段に上がってしまった。
それだけではない。先輩が逮捕される前に、私は聞いていた。先輩は自分の友達だけでなく、私の親友からも同じように割のいいバイトに誘われたことがあるということを。
ただの偶然。そんなことはありえない。
私は繰り返しそう自分に言い聞かせてきた。今でも偶然だと思っているし、偶然だと思い込もうとしているし、そのためにもこうしてここに偶然だと書いている。
けれど、どうにもタイミングが良すぎた。先輩が捕まったのは、私の親友が姿を消してからちょうど10日後のことだった。
この噂については、未だに真相がはっきりしていない。
そもそもしっかりと警戒していて、お金にも困っていない人がこのようなバイトに手を出すとは思えない。しかも誘われただけでいつの間にかそのバイトをするようになるなど、全くもって意味がわからない。催眠術にかけられたわけじゃあるまいし、そんなことがありえるのだろうか。
現在、先輩とは連絡をとっていない。
だから、どこでなにをしているのかはわからない。先輩が捕まったのも特にニュースにはなっていなかったので、罪を認めたのかどうかなど詳しい事情は何も知らない。
けれど、千咲先輩と仲が良かった同じサークルの先輩が、次の日曜日に地元に帰ってくるらしい。(SNSで呟いていた。)
現在返信待ちだが、もし話を聞くことができれば、この噂話の真相に辿り着くことができるかもしれない。そうなれば、この噂話が私の親友の行方不明に関係しているのかどうかもわかるだろう。
それにもし関係しているかわからない、あるいは関係していないだろうが確証が持てないなどの場合であれば、モキュメンタリーホラー小説としてこれをモデル題材に執筆するだけだ。このような日記の場だけでなく、今話題の小説ジャンルとして執筆し、より多くの人の目に触れることができたなら、もし関係があれば親友からの何かしらのリアクションが期待できるだろう。(それだけの人の目に触れるかはまた別問題だが。)
何はともあれ、この噂は一番現実味がある話(オカルトではないだろうという意味で)として、必ず探っておきたい案件ではある。
他の噂話はどちらかといえば非現実的な側面が強いので、正直あまり気が進まない。
とはいえ、調査をやらなければ題材探しも情報収集もままならないので、しっかりやっていこうとは思っている。(こうして人目のある場所に書き記すことで逃げ道を無くしているのだ。わかっているのか、明日以降の私よ。)
気になっている噂話は、残り二つ。
果たして、この中に親友の行方不明と関係しているものはあるのだろうか。