今日の17時14分。
 待ちに待った告知がなされた。

 モキュメンタリ―ホラー小説コンテスト。

 一度は書いてみたいと思ったジャンルのコンテストの開催が発表されたのだ。

 あれはそう、いつだったか。春先だった気がする。
 いちアマチュア物書きとして、これから書く小説の情報収集をしていた時だった。
 モキュメンタリーホラーが旬だったのか、一番推しているレーベルの投稿で、このジャンルへの興味の有無を訊かれた。
 私は元々ホラーが苦手だ。正直、参加するかは微妙な心境だった。
 でも、大好きなレーベルからの投稿の手前、興味ないなどとは言えるはずもない。私はすぐさま「興味あります!」とリプライした気がする。
 そして一度「興味あります!」と言い切った手前、出さないというのは信条的に抵抗があった。ということで、明日からモキュメンタリーホラーの題材を探すことにした。
 この日記は、意志の弱い私を奮い立たせるために綴っていくものだ。加えて、全世界に向けて発信することで、完全に逃げ道を立つ戦法だ。これを書いている現時点ですら、「やってくれたな、このやろう」と思っている。

 ただし、全世界に向けて発信する理由はそれだけではない。
 もうひとつ、私には前々から気がかりなことがあるのだ。

 私には、よく一緒に遊んでいた親友がいた。その親友とは登下校をともにし、それこそ学校が終わってから毎日のように遊んでいた。
 でも、ある日を境にその親友はぱったりといなくなってしまった。
 いわゆる行方不明だ。私もかなり探したが、未だに見つかっていない。

 私はこれからモキュメンタリーホラーの題材を探すためにあちこちを回ることにする。そしてその過程や執筆の進捗を日記として綴っていくつもりだ。筆無精ということもあり、毎日は難しいがなるべく頻度多めに更新していきたいと思っている。
 それと合わせて、私は行方不明になった親友を今一度探してみようと思う。これには変な噂もあったし、ここから題材が見つかるかもしれないという思惑もさることながら、全世界に発信するこの機会を使えば、もしかしたら心当たりのある人から情報提供があるかもしれないからだ。

 ということで、この日記を読んでくださっているあなたにも何卒お願いしたいのです。
 私の親友に関する情報があれば、どうか教えてほしいです。
 詳細については一度しっかりとまとめてから、少しずつ書いていきたいと思います。
 とりあえず今日は名前だけでも。

 私の親友の名前は、遏「逕ー蟾昴>縺、縺です。

 どうか、よろしくお願いします。