「えっ、また怪我したの!?」



驚きに満ち溢れて、沢山瞬きをするのは、
私、鏑木雲雀(かぶらぎひばり)で。



その目の前には..............................



「だってしゃーねーじゃん」



〝普通のことだけど?〟みたいに言って笑い、
心配する人の気持ちを全く考えない男の子。



私の幼なじみの男の子、
青綿夜灯(あおわたやとう)くん。



物心つく前から一緒にいて。



幼稚園から高校生になるまで、
一度だってクラスが離れたことないくらい近くにいる存在。



だから、知らないことなんて全くないって言いきれるし。



めちゃくちゃ強いことだって知ってる。



だって、夜灯くんは、
──────暴走族の総長だから。