「…何あれ。絶対わざとでしょあの顔」


「彩美!大丈夫?」



カタカタと震えている彩美に、着ていたセーターを脱いで上から被せてあげる。



「ありがとう、雫月…」


「ごめんねぇ、お詫びに俺らがおごってあげるからさ、飯でも行かない?あ、もちろん君たちもおごってあげるからさぁ」


「…何これ、新手のナンパ?」


「やだ怖い…」


「違う違う!本当、ただのお詫びだって!な?怖いことはなんもないからさ」


「そうそう、可愛い女子高生たちとご飯行きたいだけとかじゃないから!」


「ばっか、おまえ、それは言っちゃダメだろ」



ゲラゲラと下品に笑う男二人組に、みんなが引いていた。