どんな理由、形であれ、今及川くんの彼女は私なんだ…。


少し切ないけど、やっぱりずっと好きなだけあって嬉しいが勝つ。



「おい、おまえら、付き合いだしたってマジ!?」



靴箱で上履きに履き替えていると、いきなり及川くんに突進するようにして誰かが抱きついてきた。



「…邪魔なんだけど、宇佐美(うさみ)


「おいおい、彼女ができたなんて聞いてねぇぞ!」



いつもパーカーを着ていてワックスで髪をしっかりとセットしている、同じクラスの宇佐美翔太(しょうた)


お調子者キャラで友達が多い宇佐美くんと、一匹狼でクールな及川くんが仲がいい印象はあまりなかったけどもしかして友達なのかな?



「なんでおまえに言わないといけないんだよ。あんまり話したこともないし友達でもねぇだろ」


「いやいや、体育のバスケのチーム一緒だろ?友達じゃん」