下書き星空の下で、君の願い事を。

「おはよう!今日はポトフ作りに来たよ、あ、一緒に作るんだっけ?」

「そうだよ、一緒に作る」

「それって私のため、だよね」

「それもあるけど、いつか料理作ってあげたいんだ」

「そっか。わかった。作ろう」

「ある程度最低限ならできるよ」

「ほんとに〜?」

そう言いながらちょっと疑ってくる莉乃。

「ほんとほんと、一人暮らしし始めた頃はしてたんだ」

「えー、意外とそんな一面あるんだ。確かに、そういえば料理器具とかはそろってたもんね。なんかそういうの聞けるの嬉しいかも」

「一人暮らし始めたころは、自炊するんだって意気込んでたな」

「使うか分からない調味料とか買ったりしなかった?」

「なぞの葉っぱ買ったな」

「ローリエとかかな、たぶん」

「あーなんかそういう名前だった気がする」

「煮込み料理とかに入れたりするよね」

「全然わかんない、詳しくない」

「大丈夫、今日は簡単なポトフだから、じゃ、お邪魔しまーす」

家に入ると薄い黄色のパーカーの袖をまくり、手を洗い始めた。

「何見てんの?栄佑くんも料理するなら洗わなきゃ」

「あ、あぁ」

言われるがまま僕は手を洗い始めた。

「じゃ、まずは食材を水で洗って?ブロッコリーは逆さにして袋に水と入れてとにかく振る。ホコリとか小さな虫が潜んでるっていうから、こうすることでとれるの」

「へぇ、しらなかった。普通に丸洗いするだけだった」

「それは余計なものまで食べてたね、きっと」

「こ、怖すぎる」

僕は、シャカシャカと袋に入ったブロッコリーを洗った。

「次はよく見るサイズにブロッコリーを切って、枝みたいなところに包丁を入れるの」

「次はにんじん切って、乱切りねこう斜めに切ったら切る角度を変えたりして切るの」

こうして僕は教えてもらいながら、何とかポトフを作ることが出来た。

「かんせーい!すごいじゃん。もう一人でできそうだね。今度から作ってもらおうかなぁ」

「食べようか」

「いただきまーす、んっ!おいしすぎ!食べてみて」

「どれ……うま、え、こんなうまいの、あれだ、莉乃の味付けがよかったんだ」

「そんなことないよ、下処理も大事」

「でも美味しすぎる」

「ねぇ、これ那奈のお昼に持っててあげようよ」

「え、二見さん?いいけど、またお邪魔じゃないかな」

「仲良くなってほしいの!二人には」

「今から行くの?お昼終ってんじゃ……」

「じゃあ夕ご飯だ、食べたら行くよ」