下書き星空の下で、君の願い事を。

「家とうちゃーく!じゃあ、小説読もう!あ、先にご飯にする?」

「そうだな、お腹空いた」

「じゃあ作るね!」

そう言ってキッチンの方に行き、手を洗い料理を始めた。

手際のいい動きに感心しながらも、そんな莉乃に僕はいつもお世話になっている。

「今日はねー肉じゃが作ろうと思って!じゃがいもと、にんじんと、たまねぎ!あとしらたきも入れちゃう」

「いつもありがとう作ってくれて」

「え〜?いいんだよ〜。私が作りたくて作ってるだけだがら。それにね、動けるうちに動いておきたいの」

「そうか、じゃあ甘えさせてもらおうかな」

「ピーラーで皮をむいてー、芽を取り除いて、適当な大きさに切ってと」

グツグツ煮込みながら花歌を歌っていた。

しばらくそれを眺めていた。

「出来たよ〜。じゃーん」

そう言ってお皿に取り分けた肉じゃがを運ぼうとこちらに持ってくる。

それを見ていると、彼女はそれを足に落とした。

「熱ッッ!あつい、いたい」

「大丈夫!?今すぐ靴下脱いで、お風呂場でシャワーで冷やそう」

彼女の膝下と脇の下に自分の腕を入れて、スっと軽い彼女を持ち上げた。

お風呂場に連れていき、彼女の足をシャワーで水を出し冷やした。

「ごめんね、迷惑かけて」

「いいんだ。それより、僕もいつも見てるだけでごめん」

「私ね、多分こういう事これからもっと増えると思う。病気のせいなの」

「……そうか。わかった。僕も力になれるところは全力で助けるよ、だから出来ることはするから言って?」

「ありがとう、やっぱり優しいね栄佑くん」

「そんなことないよ、莉乃のことが心配なだけ」

「大好き」

少し痛そうな顔をしながらも、彼女は愛を伝えてくれた。

「僕も大好きだよ」

彼女は嬉しそうに微笑んだ。

「足、もう大丈夫だと思う」

「もう少し冷やした方がいいと思う、シャワー持てる?落ちたお皿片付けてくる」

「ありがとう、うん、持てるよ」


僕は落ちたじゃがいもと、にんじんと、たまねぎ、しらたきを順に拾って落ちたお皿に乗せた。

そのまま生ゴミ入れに入れた。

あとはティッシュで拭き取った。

これから料理を作る時はそばにいた方が良さそうだ。

させない方がいいのか?

でも、それだと逆に負担に感じるんじゃ?

僕のために作ってくれてる。

僕が料理したらいいんだ。一緒に作ってこれから先動けなくなる可能性のある莉乃に振舞ってあげられるようになれば、それでいいはず。

「莉乃、これから僕も料理手伝わせてくれない?僕も料理覚えたいんだ」

料理を覚えたいと言えば、負担に感じないはず。

「覚えたい!?あの栄佑くんが?コンビニ弁当ばっかりだったはずの栄佑くんが?……いいけど」

「お願いします」

「わかったよ。ちゃんと教えるから逃げたりしないでね」