下書き星空の下で、君の願い事を。

僕はコーヒー、二見はアイスティー、莉乃はフルーツティーを頼んだ。

すぐに飲み物は運ばれてきて、手際の良さに感動した。

コーヒーはブレンドを頼んだ。

深みのある丁寧な味に、舌が馴染んだ。

「ここのコーヒー美味しいですよね」

二見は口を開いた。

「ほんと、美味しい。飲み込んだ後の口に残る香りもすごくいい」

「ここで出されるもの全て、あの夫婦が作ってるんです。長年やってるらしく、手際も良く丁寧で、だから好きなんです。チェーン店とかだとなんか落ち着けないじゃないですか、私ここが好きなんです。よく来るんです」

二見の言うことは、自然と頭に入ってきて、あの夫婦を見れば納得できた。

僕もここが好きになった。

また、莉乃を連れてここに来よう。

そう考えていると、パンケーキが届いた。

二見はパンケーキの写真を撮ると、「食べていいですよ」と言った。

「いただきまーす!」

フォークとナイフを待ちきれんばかりに握りしめた莉乃は、すぐさま自分の分を小皿にとりわけ、ナイフをパンケーキに入れた。

二見は、僕の分を取り分けてくれた。

気遣いができる子なんだと思った。

莉乃は届いたパンケーキを大きな口でバクバクと食べていた。

余っているパンケーキを自分のところに運ぼうとする梨乃に

「三人で分けるんだけど?」と僕は言った。


二見と僕のことはお構いなしに頬張っていた。

こんな何気ない日常が、きっと莉乃にとっては幸せなことなんだろう。