「わたしには、莉乃ちゃんが一番かわいく見える」
二見の莉乃に対する眼差しは、深い愛情が見えた。
「二見さん、授業の時間とか大丈夫?」
「あ、……!時間!」
「ごめん那奈、時計見てなくて」
「いいの……!もう戻っても間に合わないし、カフェ行きませんか?本がたくさん並んでる喫茶店があって、莉乃ちゃんの彼氏さんのことあんまりよく知らないし」
「ごめん、自己紹介してなかったね。平山栄佑21歳、フリーのイラストレータ―やってます」
急いで自己紹介すると慌てて二見も改めて自己紹介する。
「二見那奈です、大学生してます?うん?大学生やってます?あれ、こういうときなんて言うんだっけ……」
「っははははは、面白いね、さすが莉乃の友達」
「初めて見た。栄佑くんが損な大きな声で笑ってるところ」
じとーっとした目で僕を見つめる莉乃は、何やら不満そうだ。
「なんかごめんね?莉乃ちゃん、悪いことしちゃったかな」
「悪いのは栄佑くんだから、いいもんいいもん、ちょっと嫉妬しただけ」
莉乃の頭をなでて慰めながら僕は立ち話に飽きてきたところで二見に話を切り出す。
「喫茶店案内してもらっていいかな」



