下書き星空の下で、君の願い事を。

彼女は次の日も家に来た。

「ねぇ、また寝起き?買い物付き合ってよ」

「僕仕事探さないといけないんだけど」

「いいから、準備して」

僕は言われるがまま、貴重品を持つと僕の手を引いて駅まで歩きだした。

しばらく電車に揺られて移動し、ショッピングモールにつくと雑貨屋さんに入った。

そこで見ていたものは、手帳だった。

「今日から日記を書こうと思って、どれがいいかな?選んでよ」

「え、僕が?なんで」

「えー、だって自分で選んでも特別感ないし、続けられないじゃん。栄佑くんが一番いいなと思ったもの選んで」

僕は莉乃に似合いそうな手帳を探すことにした。

いろんな色の表紙やサイズも違う、キャラクターものや猫の手帳など様々なものがあった。

僕が決めたものに対して彼女はこういった。

「どうしてそれにしたの?」

「無地のページで区切りがない、 自由に飛び回る妖精のような莉乃にぴったりかなと思って、これなら一日に書くところが二ページずつあるし、思いついた歌詞も日記の横にかけるかなと思って」

「ちゃんと選んでくれたんだ、うれしい。ちなみにだけど栄佑くんも日記書いてもらおうと思って、じゃーん、なんと色違いだ。私が選んだ理由は forget me not のタイトルに目を付けました。忘れちゃわないように栄佑くんも日記書いて」

僕が選んだ理由も、タイトルが先に目をいったからだった。
まさか同じものを選ぶとは。

「僕はいいよ」

「だめ、私のこといつでも思い返せるように書くの、私のこと忘れたいの?」

「そういうわけじゃ……」

「じゃ、これは私が買ってきます」

こうして僕も書くことになった手帳は、莉乃とお揃い。

「喉乾いちゃった。喫茶店入ろっか」

僕たちはショッピングモールの中にある喫茶店に入った。

「アイスティーと…栄佑くんは?」

「えっと、アイスコーヒーで」
店員さんは、伝票を取るとほかのテーブルに行った。

「コーヒー飲めるんだ、大人だ」

「一応大人だけど、年齢は関係ないんじゃないか」