下書き星空の下で、君の願い事を。


僕たちは病院を抜け出し、潮風を感じながら海にやってきた。
初めて会った、あの海に。

「んあぁ、やっぱり好きだな。潮風」

彼女は先ほどまで点滴をしていた腕に絆創膏で止血した細い腕で伸びをしながら、夜空を見上げた。

「星が綺麗だね」

「よく来るの、こうやって歌を歌いに」

彼女は、聞いたことのない歌を歌い始めた。

三日月に願いを 夢見てた希望
残酷な現実 未来を無くす
私の歌声 誰かのために
誰を思って歌えばいい
探し続けてた そんな相手を
やっと見つけた あなたを
これで私は ひとり じゃない
君がいて くれる 寂しくなんてない
私の願いは君に託そう
あの日願った希望を 君と叶えたい
人生最大の願い事
あなたは聞いてくれる?


「ねぇ、私の歌どう?」

「自分で作ったの?素敵だった」

「私の願い……聞いてくれる?私動画を作りたいの。歌ってみた動画に栄佑くんのイラストも一緒にアップロードできないかな」

「いいけど、僕の絵でいいの?逆に」

「栄佑くんの絵がいいの」

「そこまで言うなら…。わかった」



>君の人生最大の願い事