「莉乃」
病室に入りそう声を掛けると、莉乃はスマホから目を離しこちらを向いた。
「えっ、もう面会時間すぎてるんじゃ…!?連絡くれたらそれでよかったのに」
面会時間は夜8時までだった。
とっくにそんな時間は過ぎていて、こっそり忍び込んだら驚くのはわかっていた。
「仕事辞めてきた」
彼女は目を見開いて、こちらを見た。
「…っ…すごいじゃん、やめれたの?」
「莉乃に言われて気付いたんだ、向いてない仕事を無理に続けても無駄だって。それなら好きな事しようって、死にたくなるのは今の現状に納得してないからだって気付いたんだ。
悩む原因を取り除けば死にたくはならないはず、だからやめた」
「栄佑くんって、思ってたより行動力あるんだね、すごいや……」
「アルバイトでもしながら好きな絵描くよ」
「私見てみたいな!栄佑くんの絵……だめかな」
「今度スケッチブック持ってくるよ」
「いいの!?ありがとう!」
彼女の笑顔はとても魅力的だった。
「画像でいいなら、今見せれるけど」
「え、みたい!」
彼女は、何枚もスライドしてスマホに保存してある絵を見た。
キラキラした彼女の目に、僕も心が躍る。
描いていてよかったと思う瞬間だった。
そんなことを思っていると彼女は少し目を細めてから口を開いた。
「見せてくれてありがとう。綺麗だね。いいなこんな才能があって……あ、ねぇ、……いいこと思いついた。今から抜け出さない?海行こうよ、海。歌いたくなっちゃった」
スマホを返しながら、そんなことを言い出す彼女の方が、よっぽど行動力の塊のように思う。
「また怒られるんじゃ………」
「いいのいいの、今すぐ歌いたいの。だからお願い!付き合って」
そういえば、出会った時も歌っていた気がする。
もう一度、歌声が聞きたくなった。
病室に入りそう声を掛けると、莉乃はスマホから目を離しこちらを向いた。
「えっ、もう面会時間すぎてるんじゃ…!?連絡くれたらそれでよかったのに」
面会時間は夜8時までだった。
とっくにそんな時間は過ぎていて、こっそり忍び込んだら驚くのはわかっていた。
「仕事辞めてきた」
彼女は目を見開いて、こちらを見た。
「…っ…すごいじゃん、やめれたの?」
「莉乃に言われて気付いたんだ、向いてない仕事を無理に続けても無駄だって。それなら好きな事しようって、死にたくなるのは今の現状に納得してないからだって気付いたんだ。
悩む原因を取り除けば死にたくはならないはず、だからやめた」
「栄佑くんって、思ってたより行動力あるんだね、すごいや……」
「アルバイトでもしながら好きな絵描くよ」
「私見てみたいな!栄佑くんの絵……だめかな」
「今度スケッチブック持ってくるよ」
「いいの!?ありがとう!」
彼女の笑顔はとても魅力的だった。
「画像でいいなら、今見せれるけど」
「え、みたい!」
彼女は、何枚もスライドしてスマホに保存してある絵を見た。
キラキラした彼女の目に、僕も心が躍る。
描いていてよかったと思う瞬間だった。
そんなことを思っていると彼女は少し目を細めてから口を開いた。
「見せてくれてありがとう。綺麗だね。いいなこんな才能があって……あ、ねぇ、……いいこと思いついた。今から抜け出さない?海行こうよ、海。歌いたくなっちゃった」
スマホを返しながら、そんなことを言い出す彼女の方が、よっぽど行動力の塊のように思う。
「また怒られるんじゃ………」
「いいのいいの、今すぐ歌いたいの。だからお願い!付き合って」
そういえば、出会った時も歌っていた気がする。
もう一度、歌声が聞きたくなった。



