「またね・・・」

水桜の腕から力が失っていく。

「水桜!」

水桜の顔が、歪んで見える。

涙で、水桜の顔が全然見えない。

「だいじょう・・・ぶ、久咲・・・,なら・・・」

水桜は、震える手の俺の頭にのせた。

「だい・・・じょ・・う・・・ぶ」

水桜は、頭を撫でてくれた。

パタリ、と俺の頭にあった手がベットに落ちる。

「水桜!」

「ま・・・、た・・・ね・・・」

彼女は、優しく微笑み、瞼を閉じる。

その水桜の目は、もう一度開くことはなかった。

「水桜!」

さっきまで、温かかった水桜の手がだんだん冷たくなる。

「っ・・・」

俺は、水桜が死んだのショックで、そのあとどうやって家に帰ったか覚えてない。