「夏とは小学四年の時からずっと同じくクラス」

連先輩は、さっきまでバスケをしていたのに関わらず涼しい顔をしている。

「こいつ、不愛想だけど本当は優しいからね」

夏は、連先輩の頬を突く。

「触んな。てか、君さ、よくこいつの相手出来んね」

「えっ」

そりゃあ、ノリもいいし、明るから相手はできる。

「ひどっ」

夏は、わざと眉間にしわを寄せる。

「いや、俺は本当のことしか言わない」

二人が笑顔で話し合っているのを見ると、苦しくなる。

告白する気はなかったけど、連先輩に夏を取られたくない。

今日の放課後、門の前で待ち伏せして帰り道に告白するしかない。