「ええ~!」

「いやならいいよ」

未亜に抱きついた湊は、たけると同じように抱き着きながら喜びの雄叫びを叫んでいた。

「じゃあ、俺たちは行くわ」

そう言って、未亜と湊は手を繋ぎ二人仲良く公園を出て行った。

「なあ、一緒に帰らねえ?」

未亜たちを眺めていた私に、たけるが声をかけてくる。

「いいよ」

公園をでるころには、空が茜色に染まっていた。

「好き」

「知ってる」

よかった。

空が茜色に染まっているから顔が赤いことには気づかれない。

「ぷッ、顔、真っ赤」

バレてないと思っていたのに、たけるにはバレていた。

「ううぅぅ」

ひどい。

そんなに笑わなくても・・・。

「そんな顔しなくてもいいだろ」

そう言って笑っているたけるの顔は、茜色にきれいに染まっていた。