「あのさ」

それでも、湊は未亜のことが忘れられないんだ。

だったら、気持ちも伝えられずにいるより、伝えて玉砕した方がましだ。

「一緒に帰らない?」

「ああ」

よかった。

帰り道に告白するしかない!

ふたりで歩き出す。

でも、話題が全然見見つからない。

今しかない。

「私さ、昔から湊のことが好きだった」

いつもの間に口が動いてた。

でも、言ってみたら意外とスッキリした。

「えっ」

少し間が空いて、湊の驚いた声が聞こえた。

「でも、未亜のこと忘れられないでしょ」

湊は目玉がっ飛び出るかぐらいまで目を見開いている。