「なあ、なんで昼休み来なかったんだよ」

先に帰ろうとして、校門を出るとそこには門にもたれている湊がいた。

「待ち伏せ?」

「まあ、そんなもん」

湊は、うつむく。

なんでそんな顔をしているの。

「俺さ、昼休みにたけるが屋上に来る前に未亜に告白した」

息ができなかった。

何も聞きたくなかった。

今すぐ耳を両手でふさいでしまいたかった。

「でもさ、振られた」

知っていた。湊は未亜が好きなことを。

だけど、未亜にも好きな人がいることを知っていた。

「やっぱさ、好きな人がいても諦められないんだって」

やっぱり。まだ、たけるのことが好きなんだ。