湊は、それだけ言うと、学校に入っていく。

「もう学校?楽しいと過ぎる時間が早いね」

未亜は、そう言って、湊の後を追っていく。

「俺らは、ゆっくり歩いてく?」

「うん」

残ったたけると私は、二人で肩を並べて学校に入る。

「たける先輩、今日もかっこいいね」

「うわあ、たける先輩を朝から見ちゃったよ~」

「今日も、かっこいい~」

後ろから、女子達の声が上がる。

「たけるって、モテるよね。なんで告白されてもオッケーださないの?」

「琉唯にだけは言われたくない」

「うぅッ」

た、確かに私だって何回かは告られたことはある。

だけど、私は好きな人がいるもん。

「まあ、そりゃ好きな人がおれば断るか」

私は、たけるに聞こえないようにボソッと言う。

「断るだろ」

たけるには、聞こえたのか答えてくれた。