「そうだろうか」

「まあ、結構気に入ってるんじゃない?」

「そうかもな」


翌日、俺は、すぐさまリーサを中庭に呼び出した。

「すみません。先生に呼ばれていたので」

彼女は、やっぱりおびえている。

「リーサ嬢は、俺の婚約者なのは嫌か?」

俺は、真剣な目つきでしゃべりかける。

「いやじゃないです!」

そう答えたリーサの瞳は、おびえてなかった。

「ただ・・・」

「親と似ている目つきだから」

俺は、リーサのが言おうとしたことの続きを言う。

そう。

彼女は、両親から殴られたり、食事を抜かされたりしていた。

「えっ、なんで・・・」

「リーサ嬢のことについて少し調べさせてもらった」

彼女は、びっくりしたまま、口を少し開けている。

「リーサ嬢は、親にきついことをされているんじゃないか」

リーサが、息をのむ。

「そんなこと、ないですよ」

彼女は、俺に微笑む。

その微笑みは、なぜか少しぎこちないように見える。

「本当のことを教えてくれ」