満月の誘惑




そして徐(おもむろ)に着流しの袂とゴソゴソと探ると、袂から出てきたのはシロツメクサだった。

枝は真ん中ほどで折れ曲がり、花びらは所々ちぎれている。



袂に入れて歩き回っていたせいで、ぐちゃぐちゃになっていたが、いつか旦那様からもらった、竹籠に入っていたそれを思い出して、ほっこりした。





「シロツメクサ…。私の好きな花です。ありがとうございます」


「柚葉、私はお前を愛している。こんな姿だが、誰にも柚葉への愛の大きさは負けないと、胸を張って言える。…私を、受け入れてもらえるだろうか」