その日の夕方、日が沈む前には出たいという旦那様の希望で、早めにお風呂を沸かして、夕方の納入は両親に任せた。 両親が納入に行くことはよくあることで、その間一人になることは当たり前。 寂しいと思ったことはない。 今日は旦那様と二人なのに、心の隙間風が強く吹いている。 特に凝った用意もなく、何も持たずに玄関に立った旦那様。 「お水だけでも持たれては、どうですか?」 「いや。本当に何もいらん」 どこに行くんだろう。何しに行くんだろう。 答えがないと、同じ考えが頭の中をずっとぐるぐるする。