もう太陽は寝床に入りそうで、外は暗くなりかけてきた頃、まだかと玄関でウロウロと待っていると、賑やかな会話をしながら三人が帰ってきた。




両親は手ぶらで、旦那様が背中に野菜を背負い、両手には卵と山菜を抱えている。

両親との会話に笑ってはいるが、重そうに手が震えているのが分かる。




「あ、旦那様…!重い荷物、大変でしょう。お持ちします」


「これくらい大丈夫だ。それに女子(おなご)には重すぎる」


「ですが…。お父様、持ってあげてくださいよ」


「荘司くんが持ってくれると言うから、甘えたまでだ」