「う~ん…」
『あ、起きた?』
誰の声だ? 聞いたことのない声だ。俺は目を擦りゆっくりと起き上がると、周りをすぐに確認して。何かなんか変な感じがしたんだよ。
いつもの自分の固いベッドの上で、起きた感じはしなかったし。もし床で、いつの間にか寝ていたとしても、俺の部屋の床の感触とも違うし。
それで周りを確認してみれば、そこは何もない真っ白な空間だった。机も椅子も、クッションもベッドも窓も何もない、本当の真っ白な空間で。
「え? ここ何処だ?」
思わずそう言えば、俺の後ろでまたさっきの声が。
『起きた? 良かったよ、なかなか起きないんだもん。この空間へ連れて来て、すぐに目が覚めるはずだったのに、地球の時間でいえば2時間くらい起きなかったんだ。そろそろ無理やり起こそうと思っていたところだったよ』
バッ!! と振り向く俺。そこには…。若い男が浮かんでいた。話しかけてきた声が、ここのことを空間って言っていたけど。この真っ白な空間と同じ、真っ白な洋服をきた若い男が、良かった良かったって言いながら浮かんでいたんだ。
「だ、誰だ? それにここは何処なんだ?」
慌てる俺。そりゃあ慌てるだろう。知らない場所に、知らない人間だ。しかも俺はいつの間にか、この知らない空間にいて。挙句起きないから無理やり起こそうと思っていただって? そんなことを言われたらな。
だが慌てる俺とは逆に若い男は、まぁまぁ落ち着いてよ、と言ってきて。この状況でどうやって落ち着けと?
「だから、お前は誰で、ここは何処なんだ!? 俺は何でこんな所にいるんだ。お前が連れてきたのか!?」
『あ~、まぁ連れてきたっていうか、強制的にそうなったっていうか。とりあえず、まずは落ち着いてくれないかな。それで僕の話しを聞いてもらって。……話しの前に、まずは謝らないといけないし』
若い男の声は、最後の方は聞き取れなかったが、ずっと落ち着けとばかり言ってくる。だからどうすれば、この状況で落ち着くことができるんだ!
『う~ん、あっ、そうだ。お茶でもしながら話しをしようか。お茶を飲めば、少しは落ち着くかもしれないし』
若い男がそう言い、右手を上げる。その仕草に思わず身構える俺。何かされる、そう思ったんだ。しかし次の瞬間、俺の思っていたこととは全く違うことが起こり。いや、それもありえないことではあったんだが。
若い男が手を上げると、シュンッ!! と若い男と俺の間に丸いテーブルが出現し、続いて椅子が2脚出現。その後テーブルには紅茶セットが。白い空間に、紅茶のいい匂いと、お菓子の甘い匂いが漂った。
『さ、準備できたよ。座って座って。そして紅茶を飲んで、落ち着いたら話しを始めよう』
「だから……」
『え?』
「だからここは何処で、お前は一体誰なんだ!!」
白い空間に、俺の声が響いた。これが俺の新しい人生の始まりだとは、この時の俺は知るよしもなった。
『あ、起きた?』
誰の声だ? 聞いたことのない声だ。俺は目を擦りゆっくりと起き上がると、周りをすぐに確認して。何かなんか変な感じがしたんだよ。
いつもの自分の固いベッドの上で、起きた感じはしなかったし。もし床で、いつの間にか寝ていたとしても、俺の部屋の床の感触とも違うし。
それで周りを確認してみれば、そこは何もない真っ白な空間だった。机も椅子も、クッションもベッドも窓も何もない、本当の真っ白な空間で。
「え? ここ何処だ?」
思わずそう言えば、俺の後ろでまたさっきの声が。
『起きた? 良かったよ、なかなか起きないんだもん。この空間へ連れて来て、すぐに目が覚めるはずだったのに、地球の時間でいえば2時間くらい起きなかったんだ。そろそろ無理やり起こそうと思っていたところだったよ』
バッ!! と振り向く俺。そこには…。若い男が浮かんでいた。話しかけてきた声が、ここのことを空間って言っていたけど。この真っ白な空間と同じ、真っ白な洋服をきた若い男が、良かった良かったって言いながら浮かんでいたんだ。
「だ、誰だ? それにここは何処なんだ?」
慌てる俺。そりゃあ慌てるだろう。知らない場所に、知らない人間だ。しかも俺はいつの間にか、この知らない空間にいて。挙句起きないから無理やり起こそうと思っていただって? そんなことを言われたらな。
だが慌てる俺とは逆に若い男は、まぁまぁ落ち着いてよ、と言ってきて。この状況でどうやって落ち着けと?
「だから、お前は誰で、ここは何処なんだ!? 俺は何でこんな所にいるんだ。お前が連れてきたのか!?」
『あ~、まぁ連れてきたっていうか、強制的にそうなったっていうか。とりあえず、まずは落ち着いてくれないかな。それで僕の話しを聞いてもらって。……話しの前に、まずは謝らないといけないし』
若い男の声は、最後の方は聞き取れなかったが、ずっと落ち着けとばかり言ってくる。だからどうすれば、この状況で落ち着くことができるんだ!
『う~ん、あっ、そうだ。お茶でもしながら話しをしようか。お茶を飲めば、少しは落ち着くかもしれないし』
若い男がそう言い、右手を上げる。その仕草に思わず身構える俺。何かされる、そう思ったんだ。しかし次の瞬間、俺の思っていたこととは全く違うことが起こり。いや、それもありえないことではあったんだが。
若い男が手を上げると、シュンッ!! と若い男と俺の間に丸いテーブルが出現し、続いて椅子が2脚出現。その後テーブルには紅茶セットが。白い空間に、紅茶のいい匂いと、お菓子の甘い匂いが漂った。
『さ、準備できたよ。座って座って。そして紅茶を飲んで、落ち着いたら話しを始めよう』
「だから……」
『え?』
「だからここは何処で、お前は一体誰なんだ!!」
白い空間に、俺の声が響いた。これが俺の新しい人生の始まりだとは、この時の俺は知るよしもなった。