虐げられた少女は、無償に愛される ~だけど少女は逃げ出したい!~

「この子はね・・・」

「サキっ!」

誰もがその光景を呆然と見るしかできなかった。

なぜなら、先ほどまで寝ていたはずの千鶴が早樹の口をふさいでいた。

「言わなくていい」

早樹から離れた千鶴はフラフラとした足取りで俺の近くまでくる。

「千鶴っ!今、助けるか・・・」

「サキ、私決めた。サキについてく」

「え?」

千鶴が言った言葉が理解できない。いや、わかりたくないのだ。

「もう決めたの?もう少しゆっくりでもいいのにって言ってあげたいけど、色々限界だしね」

「よいっしょ」

「歩けるんだけど」

「そんなフラフラで何言ってんの?ほら、ちゃんとつかまって」

「え?」

口がうまく回らない。

息が吸えない。