なんだか、甘い香りがする。
「ここどこ?」
意識がハッキリし始めて初めに見えたのは、黒に統一された部屋だった。
「あ、起きた」
黒に統一された部屋に入ってきた男の人は、私の頭を撫でる。
「よく寝ていたね」
「どれぐらい寝てましたか?」
「そうだね。二日間ぐらいかな?」
二日間、本当によく寝てる。まず、お礼を言わないと。
「ありがとうございます。では」
ベットから起き上がり、部屋から出ていこうとすると男の人がそれを制する。
「ちょっと、もう少し待ってよ」
「邪魔なんですけど」
「あれ?さっきまでのひ弱な君は?」
たぶん、恵里が心配しいる。
クソジジイたちは、心配するとしたら未来予知できる私がいなくて心配している。