だんだん沈んでいく感覚に陥る。

 目を開けるとそこには、悲しそうな顔をした悠華さんと、それを見つめる私、その後ろには黒いマントで全身を覆っている人がいた。

 たぶん、悠華さんはそれにいち早く気づいて私を庇おうとした。

 黒いマントの人が悠華さんに小刀を振り落とす。

 その様子がスローで再生される。

「やだっ、やめて!」

 悠華さんに手を伸ばす。
 
 だけど、その手は悠華さんに届くことはなく――――。




「いやっ・・・・!」

 視界にはいつも寝ている部屋の天井が見える。

 あれは夢・・・?

 あんなリアルな夢があるだろうか?

 いつもよりも体が重く、歩くこともできなさそうだ。

 この症状はあれだ。

 予知や時間を止めたりしたときの後に出てくる症状。