あの日からどうしても悠華さんと目を合わせることができずにいた。

 そんな日々がずっと続いている。

 どうして。

 どうして今更気づいてしまったのだろう。

 知らないままがよかった。

 悠華さんと一緒にいることが楽しいと思っているいるなんて。

 知らない方がまだつらくなかった。

 そんなことが何度も頭の中でぐるぐる回っては、消えることがなかった。

 そんな私に何も聞こうとしない悠華さんや哉さん、瀬和や由和は本当に優しいと思う。

 由和は「食べないと倒れるから」そう言っておにぎりを用意してくれる。だけど、私が食べ終わるとすぐに部屋から出ていく。

 悠華さんは、私の部屋に入ってこようとはしない。たぶん、哉さんの部屋で寝てるんだろう。

 もういいや、寝て忘れてしまおう。

 そう何度も寝ようとするけど、毎回寝ることができてない。寝れたとしても眠りが浅すぎて、疲れが全く取れない。それどころか、体調が悪化するばかりだった。

 ただ、今は体調が悪化しようが、何も考えたくなかったから。

 ベットに横になり体を丸める。

 そして、目をつぶる。