虐げられた少女は、無償に愛される ~だけど少女は逃げ出したい!~

「あのさ、部屋に戻っていい?」

そのことに気付いて恥ずかしく、悠華さんと目を合わせることができない。

「ん?いいよ」

悠華さんはそんな私の気持ちを知らずに笑顔で手を振ってくる。

ああ、何で今気づいたんだろう。

今更、気づいても意味なんてないのに。